2000年1月後半の学芸員日誌
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1月31日(月)曇ときどき晴 寒い
次男の予防接種。三種混合(ジフテリア・破傷風・百日ぜき)1期追加。
かかりつけのA井小児科へつれていくと、もう玄関に入る前から泣いてしまうだろうと思い、初めてのM下内科に予約を入れたが。これがばってん。
A井さんだと、健康なこどもが受ける注射と病気の子どもの診察とはきっちり時間帯を分けていて、ぜったい待合室で一緒にならないように、いやみなくらい看護婦がきゃんきゃんいうので、どこでもそうだと思っていたのに……。
15:30からです。というからその時間にいくと、待合室は風邪引きの子どもやおとなでいっぱい。だいたいPに空きがなく、舗道にとめちゃったくらいだもん。なんだか、悪い予感が……。
でだ。そのまま病人で満員の待合室に1時間30分も、健康な子どもを連れて一緒にいなきゃならなかったわたしの怒りがつたわるかしらん? たんに15:30に行けばすぐ注射して帰してもらえるというあてが大外れだったから、怒ってもいるのだが……。混んでる医者は名医なのか? すいてる医者はやぶ医者か? A井さんもO原さんも注射の前に聴診器あてるぜ。母子手帳見てA井が右腕に注射してるからって「左利きですか?」っておおきなお世話だよ。うちの坊っちゃん、ぎっちょじゃねえって! そいで、いきなり注射だもん。不信感。
やっぱ、A井のじいさんは、それなりに信用できるもんな。1月30日(日)曇のち雨
寒い一日。
来月からテレホだが、今月の接続時間は先月の倍だ。タイムプラスでどこまでカバーできるか。ま、本質からはそれるわい。電話代の心配よりもネットで何をやるか、だわな。1月29日(土)晴
せれろん433のノートPCをA木さんが買って、それをクラブの時間に「まあ、体験版でゲームでもやってみましょう」あたりから、いじりはじめるものの、反応がのろい。さくさくいかない。なんで?
「最新機種でこの程度だなんて……」と思いっきりけなしてしまう。暮れのボーナスはたいて買ったA木さんに対してそれはないんじゃないってどんちゃんに叱られる。まったくだ。反省。
1月28日(金)晴
今、名鉄電車の中、『海の上のピアニスト』を見にいくところ。
名鉄の初詣切符=名古屋往復割引乗車券¥1,300を¥1,000。これの使用期限が2月11日までのため、焦りもあっての映画鑑賞。帰途。今世紀初頭の客船を舞台にした映画といえば『タイタニック』。だが、これは金をかけた大作ではあっても、さほどの傑作とは思われない。傑作とはこういうのをいうのだよ。いやあ、泣きましたさ、しみじみとね。映画館に行きそびれた人は半年後ぜひビデオでご覧あれ。くわしいことは書かないよ。鑑賞のさまたげになるから。
いやあ20世紀の音楽はいいなあ。ちなみに監督・脚本は『ニューシネマパラダイス』のジュゼッペ・トルナトーレ。イタリア映画の音楽といえばエンリオ・モリコーネ。パンフは買ったもののサントラCDはやめておいた。だって、我等には久石譲がいるではないか、諸君!1月27日(木)晴
今年度の1年生から『国語�&�』『国語表現』ともに、筑摩書房の教科書に変えた。もっと早く変えていてもよかったかもしれないが、ずるずるとそれぞれ東京書籍&三省堂のを使用していた。
東京書籍はとっつきやすいが、深みがなく、やけに道徳的であり、主題が環境問題や文明批判に収束しがちなのが近年とみに鼻につくようになったため、採択停止にした。
自分が高校3年間、筑摩の『現代国語』(かなり旧課程)で育ったこともあり、国語の”教科書”とは思えないアナーキーな文章が時に載っているのを読むと、さすがは筑摩書房! ともちあげたい気持ちをおさえることができない。
さて、その『国語�』掲載の志賀直哉著『赤西蠣太』を初めて読んだ。うまい! 「小説の神様」とはよくいったものだ。何をいまさら、であるが、これはたぶん、わたしがそこそこ年を取ったせいでもあろう。まことに素直な気持ちをもって手放しでほめてしまうぞ。うまい!
こういう短編でも映像化するとしたら、と配役をすぐ考えてしまう癖は『網走まで』を高1の時に授業で習って以来のものだ。
主役の赤西は西田敏行以外には、考えられない。相手役の女優は美人であれば誰でもいいし、もう一人の侍も真田広之でも中井貴一でも二枚目であれば誰でもかまわない。
だが、これを映画化しようなどと考えてはいけない。絶対こける。すぐれた短編小説は映画化にはなじまない。
『鉄道員(ぽっぽや)』を見よ。配給収入こそ邦画第3位だが、評判はよくない。高倉健も本当にあの映画に出たかったとは思えない。東映への義理があって口説き落とされたが、今後の仕事を失ってしまった以上、積まれたギャラは紙くずになってしまった。1月26日(水)晴
更新さぼりまーす。倦んでるかも。
1月25日(火)曇のち晴
車検。45分の待ち時間の間、『週刊ポスト』を読む。
柳美里の連載『命』に感心した。去年5月にTV局に勤めるオトコの子を妊娠したが、そいつとは結婚できないため、末期がん闘病中の東由多加と現在は同居しているという。東は彼女の最初のオトコか、それに近い立場にある。東をはじめ、出版者の担当編集者など、かなりの人物は実名で登場する、限りなくノンフィクションに近い虚構。
ちょうど今朝『噂の真相』’99年12月号の筒井康隆のコラムを読み、くだんの裁判での彼女の敗訴は作家としての反国家性の証明として、あれはあれでよかったのだ、という筒井の主張をなるほどなあ、と思ったところだったのでね。
もとより、わたしは柳美里を「なんでもかんでも活字にしてしまう、そら恐ろしい鬼のような女作家」などとは思っていない。見上げたものだと評価している。ただ、自分はそこまではやらないよってだけで、似たようなことはやっているのであるが……。
柳の書く文章にチカラがこもっているから、こちらはそれに感応する。が、そこいくと林葉直子の方の告白エロ小説『ラストメッセージ』はいただけない。下品な文体は嫌いだ。
総じてエロティックでセクシュアルな文章は、好きだ。もちろん何を書いてもかまわないし、文体にリズム感を与えるために乱暴でぶっきらぼうなコトバづかいが必要ならば許す。だがね、品位を失ってはいかんのよ。1月24日(月)晴ときどき曇
近所にコンビニがオープンする。今日から商品が搬入され陳列されはじめた。今日は大安。次の大安は日曜日だ。開店まであと1週間ということか。あれだけの商品を運び込んでも、まだ1週間は開店はしないということなのか。
まさか、大安以外の日に開店はしないよな。1月23日(日)雨
こんなに冷たい雨が一日中降り続く冬の日曜日もめずらしい。
M京さんに送ってもらった『セントラルステーション』のサントラカセットをクルマの中で聴く。ポルトガル語はわからないが、肉親と遠く離れて暮らすさびしいこころが静かに伝わってくる。。
金のあるうちは長距離バスに乗って、すってんてんになればヒッチハイクをしながら、何日も何日も父親の住むという町をめざして旅をする。きっとそうだったんだろうなあ、と思えるような映像。お祭り騒ぎをしている村に紛れ込む。少年がふっと姿を消す。おきまりだが、必ず二人はお約束の場所で再会できる。
神への感謝の気持ちを手紙に書いてささげたいが、字が書けないという人々が代書屋のいじわるばばあの前に列をなす。
そこで一稼ぎして、二人は記念写真を撮る。きっときっとこういう二人組が今もどこかを旅しているんだろうな、と思う。
『菊次郎の夏』にはそれがない。こんなことはあるわけないじゃん、ってまず思ってしまう。お祭りの晩に地元のやくざに袋だたきにされるたけし。お決まりなんだよね、こういうのって。
ロードムービーを作るには、この島国はあまりにも狭すぎる。1月22日(土)晴 十六夜の大きな月
モーニング娘。のプロモ画像もget! しかしMACで見えないのはなにゆえ?
ん? 拡張子を変更する。それだけでいいのか。なあんだ。いろんなルールが世界にはある。気づいているものもあれば、知らないものもある。ローカルなルール。スタンダードなルール。
暗黙の了解。守らなかったがために、自分が感じるある種の居心地の悪さ。少しつらい気持ち。居場所のないやるせなさ。1月21日(金)晴 大寒 満月 冷える
そうだ。椎名林檎のプロモ画像をもらったんだ。26日にマキシシングル2枚同時発売? アブナイ商売だなあ。自信あるからやるんだな。買おうかな。レンタルでいいか。
といいつつ山下達郎『ON THE STREET CORNER』を�と�の2枚予約する。旧盤なんだからさあ、2枚組で¥4,000くらいにサービスしてほしいわ。1月20日(木)晴 冷える
少々、風邪気味。出勤直前まで寝る。
1月19日(水)快晴
あんまり天気がいいんで西浦までドライブ。
中日新聞誌上で愛知万博これでいいのかキャンペーンのようなものが始まる。職場では中日がそういう視点で展開を始めたということは県はほんとうはやめたくて、中日に叩かせているのでは……? という意見まで出た。
やめちゃえって思うわ。ほんと。1月18日(火)晴
なんか、夕食があまりにも遅いため、いろいろとしわよせが……。
子どもがかわいそうな気も……。ま、しょうがないな。1月17日(月)雨のち晴
震災の日でもあるが、U田M弥子の祥月命日である。線香あげて白とピンクのばらの花を供えて帰ってきた。花立てには昨夜の雨をたっぷり浴びた新しい供花があったが、卒塔婆が百ケ日忌のものしかない。ちゃんと1周忌やってもらったんだろうか、とちょっと不謹慎な心配をする。
1月16日(日)曇のち雨
まるで浦島太郎のようだ。まともじゃない。疲労? そうかも。