"CANDY"
LEE MORGAN(tp),SONNY CLARK(p),DOUG WATKINS(b),ART TAYLOR(ds) 
1957〜58年録音

1955年から60年にかけての5年間はJAZZの歴史の中でも特に名演、名盤の宝庫だ。JAZZが一番活況を呈していた時代と言っても良いのではないか。
郷愁すら感じてしまうのは僕一人に限らないだろう。(尤も、この頃は子供だったが・・)
演奏の背景に時代が垣間見える。プレイヤーの一人一人が実に活き活きと演奏している。40年以上経った今もなお、瑞々しい。

1曲目の冒頭、ART TAYLORのブラッシュ・ソロからLEE MORGANのペットがテーマを吹き始めるその瞬間だけで、このCDの素晴らしさを言い尽くすことが出来る。
この瞬間「JAZZっていいなあ」と嬉しさがこみ上げてくる

続いて、ベースラインの上で踊るSONNY CLARK のピアノがスウィンギーに鍵盤を叩く。そうこうしているうちに再びMORGANのペットがしゃしゃり出てくる。そしてその後、ベースのウォーキング・ソロのバックで奏でるピアノの軽やかなバッキングが楽しい。

2曲目"SINCE I FEEL FOR YOU" ブルージーではあるけど美しいバラード。こういうの演られると「参るなあ!」。目を閉じて聴くべし。
4曲目の "ALL THE WAY" も目を閉じて埋没して欲しい。感動を呼ぶ素晴らしいバラード。
何回も、何回も口ずさみたくなる。
5曲目 "WHO DO YOU LOVE,I HOPE" ミディアム・ファーストの心地よいスウィンギーな曲。テーマのアレンジも面白い。
6曲目はミディアム・テンポの非常にノリの良い曲。ご機嫌な気分にさせてくれること間違いなし。7曲目はアップ・テンポという具合で、全編通して飽きさせない。

僕にはLEE MORGANはなじみの薄いトランペッターだったけど、音色といいフレーズといい味のあるプレイヤーだと見直した次第だ。
実は、このCDは閑庵楡窯の栗原さんに「良いから、一度聴いてご覧よ」と言われて貸していただいたCD。流石、JAZZ通。                         (2002.04.27)

<UPDATE 2002.10.22>
同じSONNY CLRK(p)の"COOL STRUTTIN'"を(JAZZ批評 105.)に掲載するにあたり、このCDと聴き比べてみた。
当時、弱冠19歳のLEE MORGANの素晴らしさに改めて感動した。特に、AやCのスロー・バラードにおける歌心が素晴らしい。「人生の甘いも酸っぱいも」を知り尽くしたかの演奏だ。”manaの厳選 ピアノ & α”に追加した。



1950年代後半、瑞々しくも活き活きとしたMORGANのトランペット
良かかりし時代の良かかりJAZZがギューッと濃縮して詰まっている。
LEE MORGAN

独断的JAZZ批評 64.