MICHEL PETRUCCIANI / NHOP
やはり、PEDERSENにはKENNY DREWが良く似合う
"PETRUCCIANI NHOP"
MICHEL PETRUCCIANI(p), NIELS-HENNING ORSTED PEDERSEN(b),
1994年4月 ライヴ録音 (DREYFUS JAZZ : FDM 46050 369312)


NHOP(NIELS-HENNING ORSTED PEDERSEN)と聞けば、条件反射的にKENNY DREWを連想してしまうが、そのPEDERSENがMICHEL PETRUCCIANIと組んだデュオ・アルバムだ。1994年のコペンハーゲン・ジャズ・ハウスでのライヴ録音、2枚組み。全曲が聞き古されたスタンダード・ナンバーとジャズの巨人の作品で占められている。
PEDERSENのデュオというと1974年録音のKENNY DREWとのライヴ盤"DUO LIVE CONCERT"(JAZZ批評 292.)が思い出される。これは「ジャズの魂を震わす超弩級デュオ」ともいえるアルバムで、この「凄さ」には「参りました」という感じだった。PEDERSENのトリオ・アルバムとしては、同じ年の1ヶ月前に録音された"DARK BEAUTY"(JAZZ批評 49.)が秀逸で、僕はこれがPEDERSENのベスト・アルバムだと今でも思っている。これを機会に2枚のアルバムを聴きなおしてみたけれど、やはり、いいものは何年経とうと色褪せない瑞々しさを保ち続けていることを再確認した。
翻って、このアルバムであるが、ピアノのPETRUCCIANIが亡くなって10年が経つという。PEDERSENも2005年に亡くなっているので、この二人のプレイヤーは今はもういない。PETRUCCIANIの未発表音源の登場ということなので、涙を流すファンも多いのだろう。

<CD 1>
@"ALL THE THINGS YOU ARE" 
イントロからテーマ崩しで始まる二人のインタープレイが緊密感と躍動感に溢れていてとてもスリリング。PERUCCIANIのピアノも実に伸びやかで良く歌っている。
A"I CAN'T GET STARTED" 
PEDERSENが和音でバッキングしている。
B"OLEO" 
アップ・テンポでグイグイと突き進む躍動感満載の演奏に拍手。
C"ALL BLUES" 
前曲から連続してテーマに入る。PEDERSENのソロはいつもと同様に弾き過ぎである。でも、これがPEDERSENのPEDERSENたる所以だろう。録音がもうひとつ良くないのでダボつき気味である。ライヴ録音という状況から増幅を大きくせざるを得なかったのだろう。
D"BEAUTIFUL LOVE" 
それにしてもPEDERSENのベース・ワークはまるでギターのようだ。YouTube等で昔の映像を見ると、右手は薬指まで使って弾いているからなあ!
E"SOMEDAY MY PRINCE WILL COME" 
PEDERSENはあらん限りのテクニックを使ってスイングさせている。ドラムレスであることを忘れさせる演奏だ。
F"BILLIE'S BOUNCE" 
テーマをピアノとベースのユニゾンで弾くが、何もここまでしなくても・・・。ベースがもたっている。アドリブに入ってからの4ビートは快調だ。
G"AUTUMN LEAVES" 
ピアノ・ソロで終わりかと思って、リスナーの拍手が入るが、そこからベースがテーマを奏で始め、楽しげなデュオの演奏になる。

<CD 2>
@"ST. THOMAS" 
A"THESE FOOLISH THINGS" 
B"STELLA BY STARLIGHT" 
C"BLUES IN THE CLOSET" 
とあるが、実は"ROUND MIDNIGHT"が正しい。
D"ROUND MIDNIGHT" 
とあるが、実は"BLUES IN THE CLOSET"が正しい。何のことはない、CとDの順番が間違って表記されているのだ。しかし、未だにこういう単純な間違いが起こるのだね。誰もチェック出来ないのか、知らないのか・・・。だからという訳ではないが、この<CD 2>の出来栄えはあまりよろしくない。2枚組みで売るよりは選別した1枚CDの方がよかったと思う。
E"FUTURE CHILD" 
F"MY FUNNY VALENTINE" 


先にも書いたように、このアルバムは2枚組みである必要はなかった。選別して1枚CDの方がよかったと思う。<CD 2>の出来が余りよくないので、そう思ったりする。<CD 1>だけの評価なら星、4つ半。<CD 2>を含めての評価だと星4つというところかな。<CD 2>が初めからなかったと思えば良いので、ここでは星4つ半を採用した。
やはり、PEDERSENには KENNY DREWが良く似合う。   (2009.02.14)

参考サイト : http://www.myspace.com/petruccianimichel

参考サイト : http://www.myspace.com/nhopmusic



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独断的JAZZ批評 536.