独断的JAZZ批評 343.



KASPER VILLAUME
印象に残ったのはBODILSENのベース
期待通り、4ビートが素晴らしかった
VILLAUMEのピアノは特に、バッキングのセンスの良さが光った
"武蔵野スイングホール ライヴ"
BOB ROCKWELL(ts), KASPER VILLAUME(p), JESPER BODILSEN(b), RASMUS KIHLBERG(ds)
2006年6月2日 武蔵野スイングホール・ライヴ 

久々の「武蔵野スイングホール」のライヴ
BOB ROCKWELLとKASPER VILLAUME TRIOのカルテットだ
VILLAUMEは僕にとってヨーロッパ・ピアノの三羽烏(STEFANO BOLLANI, CARSTEN DAHL)の一人
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予約受付と同時に何回電話しても繋がらず、半分諦めて5時間後に電話を入れたら補助席をゲット。しかも、2列目。目の先3mではBOB ROCKWELLがテナーを吹いている。
「こりゃあ、ついてるワイ」と思ったものだ。

今回もジャズ友と一緒に行ったので、演奏曲目についてはおんぶに抱っこ。何曲か????が混じるけど、気にしない、気にしない。
良い環境(小ホールと目の当たりのステージ)、良い観客(本当の意味でジャズ好きしかいない)、そして、良いプレイヤー、ついでに良いサービス(接客)で、実に気分よく過ごした2時間であった。ここでのライヴを聴いてしまうと、他のジャズ・ライヴなんかに行きたいという気にならなくなってしまう。3500円というリーズナブルな料金と質の高いサービスで大満足である。ま、競争が激しくなるのであまり喧伝したくはなかったのだが、ジャズを愛する方々のために耳より情報を提供した次第だ。
僕は昨年、CARSTEN DAHLを、そして今回、KASPER VILLAUMEを聴いたので、残るは、STEFANO BOLLANIだ!武蔵野市の関係者の方々、是非、STEFANO BOLLANIのピアノ・トリオを実現して欲しい!!!お願いついでに、ベースは今回と同じJESPER BODILSEN 、ドラムスはMORTEN LUNDが良いな。そう、名盤"GLEDA"(JAZZ批評 264.)のメンバー。これで、mana推薦の三羽烏が揃うことになる。

配布されたパンフレットを読んで初めて知ったのだが、KASPER VILLAUMEはCARSTEN DAHLに師事していたんだって!

・FIRST STAGE
@"BLUES FOR MAIKEN" 
ピアノ・トリオ演奏。最初にガツンとブルースで始まったのがいいね。会場の雰囲気も一気に昂揚した。
A"LOVE FOR SALE" 
ここからBOB ROCKWELLが登場。意外とゴツイ演奏ではなかった。写真のイメージからもっと強面のする演奏かと思っていたのだが。
B"CRY ME A RIVER" 
C"CHEESE CAKE" 
D. GORDONの曲で大いに盛り上がる。
D"CALYPSO ?????" 
カリプソのリズムで華やかにファーストステージを終える。

・SECOND STAGE

E"ALL THE THINGS YOU ARE" ピアノトリオ演奏。
F"I'VE GOT YOU UNDER MY SKIN" 
この意味深なタイトル曲はBOLLANIとTESSAROLLOのデュオ(JAZZ批評 326.)でも聴けるので参考まで。
G"????BLUES" 
H"PHIL'S DELIGHT" 
実はBOB ROCKWELLのテナーはもっと骨太のゴツゴツした感じのテナーかと思っていたのだが、意外とそうでもなかった。年齢が61歳になるが、もうバリバリ吹きまくるという感じではなかった。
・ENCORE
I"BYE BYE BLACKBIRD" 
最後を締めた名曲一発。

印象に残ったのはBODILSENのベース。期待通り、4ビートが素晴らしかった!それだけでスイングできる。そして、ソロでの躍動感溢れる強いビートはこのベーシストの真骨頂だろう。
加えて、VILLAUMEのピアノも良かった。特に、バッキングにおけるセンスの良さが光った。ハード・バップに根ざした力強い演奏は楽しくて昂揚感も充分満喫できた。ウ〜ン、満足。   (2006.06.04)