CARSTEN DAHL
自由奔放、変幻自在の白熱ライヴ!!
ここにあるのはジャズの原点としての即興性だ!
"LIVE IN TOKYO"
CARSTEN DAHL(p), LENNART GINMAN(b), THOMAS BLACHMAN(ds)
2005年9月 武蔵野スイングホール・ライヴ 
 

実は、前掲のCARSTEN DAHL "THE LIBRARY BAR CONCERTS"(JAZZ批評 293.)は同じメンバーでの日本公演が始まるというので、急ぎ購入し掲載したというわけ。
その東京公演に行ってきた。
結論から言うと「素晴らしい白熱のライヴであった」 前掲のJAZZ批評でSTUNT RECORDSかMARSHMALLOW RECORDS、どちらかの演奏スタイルを望んでいたのだけど、雰囲気的にはライヴということもあって"GINMAN BLACHMAN DAHL !"(JAZZ批評 221.)に近い。もっとも、彼らを招聘したのはMARSHMALLOW RECORDSの上不氏のようだ。

本音を言うと、あまり喧伝したくないのだが(何故なら、予約が取り辛くなりそうだから)、コンサート会場となった「武蔵野スイングホール」が素晴らしく良かった。180名収容の小ホールであるためピアノは直ぐ目の前にあった。もう、DAHLのオーデコロンの匂いがホールに満ち溢れるほどであった。音楽をジックリ聴くためのホールという印象が強い。係員の接客、音響とも素晴らしく、「また聴きに行きたい!」と思わせるコンサート会場であった。BLACHMANのドラムスが飛び跳ねるように躍動しても3者のバランスは見事に保たれていた。ついでに言うとコンサート代金としては非常にリーズナブルな4000円であった。
こういう環境でプレイする音楽が悪かろうはずもない!

演奏の2時間はあっという間に過ぎてしまった。
グループとしての緊密感が素晴らしく、ライヴならではの丁々発止のインタープレイが繰り広げられた。リズムは臨機応変、変幻自在に変化しいく。その仕掛けはピアノが取ることもあるし、ドラムスが取ることもある。まさに阿吽の呼吸なのだ。今までに幾度となく演奏されてきたスタンダード・ナンバーばかりなのでより一層の自由度があったのだろう。
ここにあるのは自由奔放、変幻自在の白熱ライヴであり、ジャズの原点としての即興性だ!

演奏曲目は以下の通りで全11曲。ジャズ通の友人と一緒に行ったので、以下の曲目が判明したが、僕一人ではどうだったか?

@"THERE'S NO GREATER LOVE" 
A"AUTUMN LEAVES" 
B"BODY AND SOUL" 
C"NOSTALGIA IN TIMES SQUARE" 
D"YOU AND THE NIGHT AND THE MUSIC〜CARAVAN" 

E"ON GREEN DOLPHIN STREET" 
F"ALL BLUES" 
G"BLUE IN GREEN" 
H"I FOUND A NEW BABY" 
I"NIGHT AND DAY" 
J"A NIGHTINGALE SANG IN BERKLEY SQUARE"
 アンコールの美しいバラード。最後を締めるに相応しかった。

日本公演は9月の14日まで。チャンスのある人は是非、お見逃しなく。   (2005.09.10)



独断的JAZZ批評 294.