MARCO DI MARCO
焦点が絞れずにあれもこれものてんこ盛り
"AT THE LIVING ROOM"
MARCO DI MARCO(p), JACKY SAMSON(b), CHARLES SAUDRAIS(ds)
1973年11月 スタジオ録音 (ARISON RECORDINGS LTD. ARI014CD) 

いかにも古臭いジャケットだなあ。もっとも、1973年録音のアルバムだから・・・。
メンバーを見て驚いた。ピアノこそ知らないが、ベースとドラムスの名前が頭の片隅に残っていた。時代も1970年代ということなので所有のアルバムをチェック。・・・あった!
ヨーロッパ・ピアノ・トリオの名盤
"GEORGES ARVANITAS TRIO IN CONCERT" (JAZZ批評 86.のサイドメンと同じなのだ。時代もほぼ同じ、ピアノがGEORGES ARVANITASからMARCO DI MARCO に代わっている。演っている音楽は鬼気迫るハード・ドライブのARVANITASに対して、MARCOは電気ピアノあり、バラードあり、ボサノバ調あり、ハード・ドライブありと・・・・多彩な演奏を繰り広げている。と、言えば聞こえは良いが、本音は焦点が絞れずにあれもこれものてんこ盛り。

@"I MIEI RICORDI" FENDER RHODESとて電気ピアノに変わりはない。
A"LE MORS AUX DENTS" アップ・テンポの躍動感溢れる演奏。ベースがゴリゴリ4ビートを刻み、ドラムスがキープ。ドラムスのソロを経てテーマに戻る。
B"SOLO POUR MARTIAL" 美しいバラードのピアノ・ソロ。フランス・ジャズ・ピアノの大御所、MARTIAL SOLAL(JAZZ批評 138.)に贈った曲だろうか?

C"AU BOEUF GROS SEL" ハード・ドライブの曲想で、なにやら、"GEORGES ARVANITAS TRIO IN CONCERT"に一脈通じるところがある。でも、ピアノの迫力も3者のコンビネーションももうひとつも二つも足らないと言わざるを得ない。フリーなベース・ソロもいただけない。
D"VALSE" 躍動するワルツ。このアルバムのベスト。最後をフェード・アウトしてしまうのはいかがなものか!

E"BALLATA N.L" しっとり系バラード。
F"DOPO" ボサノバ調の軽い曲。
G"PAR AVION" これも軽いノリ。

ARVANITASの名盤から4年後にサイドメンが同じでピアノだけを代えて「二匹目の泥鰌」を狙ったのかもしれないが、所詮、二番煎じの感を否めない。全体に荒削りで、緊密感や美しさに欠ける。   (2005.02.20)



独断的JAZZ批評 253.