"LOVE YOU MADLY"
BILL CHARLAP(p), JAY LEONHART(b), BILL STEWART(ds)
2003年4月スタジオ録音(VENUS RECORDS TKCV-35320)
前掲の白崎彩子のアルバムと一緒に試聴してから買った1枚。
NEW YORK TRIOの第3作目。全ての曲がDUKE ELLINGTONの手になる作品集。
実を言うと、家で聴き直してみると何故買ったのか良くわからないのだ。
改めて、最初から聴きなおしてみよう。
@"STAR CROSSED LOVERS" 美しいバラード。
A"JUMP FOR JOY" イントロがいただけない。陽気な歌謡曲のノリ。
B"IN A SENTIMENTAL MOOD" 名曲もただ美しいだけでは寂しい!
C"LOVE YOU MADLY" ここでやっとBILL STEWARTの軽快なドラミングが聴ける。でも、何か物足りない!
D"SOPHISTICATED LADY" 有名なELLINGTONの佳曲。これもパッとしないな。
E"I'M JUST A LUCKY SO-AND-SO" そこそこ楽しげではあるが・・・
F"PRELUDE TO A KISS" これもバラード。BILL STEWARTがどっかへ行っちゃったと思うほど。
G"IT DON'T MEAN A THING" おおっ、これだこれだ!この曲を試聴して気に入ったから買ったんだ。間違いない。これがなかったら絶対買わなかったね。
唯一、心躍らせる演奏。だって、BILL STEWARTがBILL STEWARTだもの。ジャズはこうでなくっちゃあ。胸がスーとした!
H"C JAM BLUES" このテーマはないでしょう〜!気の抜けたビールだ。実に、だる〜い。
I"I LET A SONG GO OUT OF MY HEART" アドリブに入ってからの4ビートは良いね。
J"WARM VALLEY" またもやスロー・バラード。
どの演奏もNEW YORK TRIOの第1作"BLUES IN THE NIGHT"
(JAZZ批評 30.)の時のような「ゴリゴリ、サクサクしたごっつさ」がないんだなあ。妙に角が取れて丸くなった感じ。よく言えば洗練された、悪く言えば良い子になったような、あるいは、牙をもがれた感じ。第1作で見せた「どうだ!」と言わんばかりのインパクトがないのが残念。
GとかIのようなドライブ感が全編にないと、いくらELLINGTON作品集といえども甘い点はつけられない。 (2003.08.30)