HMVの試聴コーナーで聴き惚れた1枚
30分以上釘付けになってしまった!
"CHANGE IN MY LIFE"
JOEL WEISKOPF(p), JOHN PATITUCCI(b), BRIAN BLADE(ds)
2002年スタジオ録音 (CRISS CROSS JAZZ 1232 CD)

HMVの試聴コーナーで聴き惚れた1枚。30分以上釘付けになってしまった(ごめん)!もちろん、即、購入。
まず、メンバーがいい。ドラムスにBRIAN BLADE。今、期待の新人だ。
WOLFGANG MUTHSPIEL(g)とMARK JOHNSON(b)とのギター・トリオ"REAL BOOK"(JAZZ批評 67.) でその実力のほどを披露した。センシティブなシンバリングと良く歌うドラミングが身上だ。
ベースが今、売れっ子のJOHN PATITUCCI。色々やり過ぎて、弾き過ぎの傾向があるが、強力なバックアップであることに変わりない。
そして、このWEISKOPFは僕にとって初めて聴くピアニストだ。"ALL THE THINGS YOU ARE"を除く全てがオリジナルというのも意欲的でいい。なかなかの実力者とみた。

@"THERE'S BEEN A CHANGE IN MY LIFE" BRIAN BLADEの切れ味鋭いドラミングがいきなり聴ける。やっぱり、只者ではない。WEISKOPFのピアノもクリアな音を躊躇なく積み上げていく。アドリブに入ってからのドライブ感が素敵だ。
A"ENIGMA" やはりアドリブに入ってからの4ビートがいい。BLADEのおかずの入れ方などは最高。これは天性のものだろうか?
B"RIGHTEOUSNESS,PEACE AND JOY" ブルージーな曲を雰囲気たっぷりに演奏。PATITUCCIのブルージーなベース・ソロも聴きもの。

C"FIRST LOVE" メランコリックな曲想のワルツ。ベースが踊っている。
D"YOU ARE MY WAY,MY TRUTH AND MY LIFE" 結構、大袈裟なタイトル名の曲が多いけど、演奏はいたってシンプルにスウィングしている。
E"IRISH FOLK SONG" これもワルツ。テーマをPATITUCCIのベースが奏でる。アドリブでは快くスウィングしている。
F"THE BELIEVER" これはご機嫌なアップ・テンポ4ビート。ああ〜ッ!ウィスキーが飲みたくなる!これで、決まりだね!

G"SONG FOR MY GRANDMOTHER" 美しいバラード。
H"ALL THE THINGS YOU ARE" 唯一のスタンダード・ナンバー。
I"DAY OF REJOICING" 最後を飾るに相応しい軽快な曲。一同、快くスウィング。

全ての曲が質の高い演奏だ。中でもEとかFは好きだ!なかなかの出来映えだ。
ピアノ・トリオ好きなら買って損はない1枚。やはりピアノ・トリオは各プレイヤーの力量が拮抗していてお互いのテンションをぶつけ合える関係がベスト。そういう意味でも、メンバーに恵まれた。というより、良い人選をした。適度の緊張感を醸し出していて、聴く者の心を捉える。これはお奨めだ!「manaの厳選"PIANO & α"」に追加した。  (2003.02.08)


JOEL WEISKOPF

独断的JAZZ批評 121.