『何者』をめぐって
映画通信」:ケイケイさん
ミノさん
のりこっちさん
ヤマ(管理人)


ケイケイさんの掲示板にて
2016年10月25日(火)21時13分~2016年11月 2日(水)23時13分
(ミノさん)
 ケイケイさん、見てきましたで~~『何者』。
 今が旬の役者さんばかりで華やかなキャストで繰り広げられる地味目の?ドラマ!

(ケイケイさん)
 ミノさん、こんばんは。早速にありがとうございます。
 そうそう、地味(笑)。今、ミノさんのブログにもコメント書いてきたよ~。

(ミノさん)
 ケイケイさんのレビューも拝読しました。

(ケイケイさん)
 ありがとうございます。

(ミノさん)
 うん、確かに最後「がんばれ!」って私も思いました。みじめさや、自分へのイライラ。皆、おばちゃんたちも経験してきたんやで~~~と(笑)。

(ケイケイさん)
 いま三男と話していたんですが、この子たち世代って、世の中の景気がいいのを知らないんですよ。だから、就活が地味であるのは、現実を映しているんですね。『就職戦線異状なし』は、私は未見ですが、両方並べると時代の移り変わりが解りやすいでしょうね。

(ミノさん)
 あ~織田祐二の『就職戦線』とは、状況は隔世の感あり。それでも、あの季節の移り変わりの切なさは普遍的ですねえ。ただ、もっともっと、国力のあった時代の、あの能天気さはみじんもないですねえ・・・なんせ、音楽があのトーンです。曇り空全開。これが今の若者のリアルなのでしょうね。

(ケイケイさん)
 恥ずかしいことも泣いたこともいっぱいあったのに、今じゃそのことだけ覚えていて、内容は綺麗さっぱり忘れていることもたくさん(笑)。

(ミノさん)
 『バクマン。』の時は、シンプルに「若いっていいなあ」と思いましたが、今回は「若いってつらいなあ」と思いました。

(ケイケイさん)
 あぁなるほどね。確かにね。

(ミノさん)
 それも若さの特権ですかね。おばちゃんじゃ、かさぶた厚くなってて、なかなか傷つくこともできませんから。

(ケイケイさん)
 私は佐藤健、去年は高校生で、今年は就活で一年で四歳も年取って大変やなあと(笑)。

(ミノさん)
 ほんまに。領域広いわ~。でもやっぱ大学生のほうがらしいですよね。

(ケイケイさん)
 実年齢27歳やもんね。この子ね、若いのに憂いがあるでしょう? 池松壮亮も憂いがありますが、佐藤健のほうが繊細な感じかな? いや私は池松派なんですが(笑)。池松壮亮は、私はレスリー・チャンになれると思っていますから! もちろん、健もいいですよ(*^_^*)。

(ケイケイさん)
 『バクマン。』のラストは、高校生の肩書のなくなった無職の二人が、目いっぱい輝いていたことが、私はとても強く印象に残っています。本当にしたいことがあるって、人生で最強なんだなぁと、『何者』を観て、そこを思い出しました。

(ミノさん)
 そうそう。そして、本当にしたいことがある人なんて、ほとんどいない。のに、シューカツしないといけないんだもんね。

(ケイケイさん)
 そうです、それは勉強といっしょ(笑)。就活って、そう思うと人生の縮図ですね。

(ミノさん)
 それにしても、目の前にいる人に、言いたいこと伝えられなくて、ネットを通じて言うって、わかりますわ。私も娘とかにラインで言うほうが伝達しやすいもん。((-_-;))いかんいかん

(ケイケイさん)
 この前次男が来てたんよ。もう独立して二年経つのに、住む場所は知っていても、確かな住所は知らなかったので、ラインで送っておいてと言うと、すぐに送ってくれたん。『何者』をふと思い出し、ラインで、ありがとうを返したんですよ。結果、怒られました(笑)。同じ家にいて、何してんねんと。

(ミノさん)
 それにしても、SNS時代って、人と決別するのが難しい時代ですよね。別れても相手の情報が遮断しない限り入ってくるんですもんね・・。

(ケイケイさん)
 元カノ元カレが出て来るとか(笑)。

(ミノさん)
 くるくる(笑)。出てこんでええのに。
 ギンジの存在も、気になりながらも、知ることができないくらいの関係性のほうが頑張れるってのもあると思うんですよね。人と人が離れるのには、何かしら意味があるから。また出会うべきなら出会うのだし。変に、絡んだりしてると、成長できないと思います。

(ケイケイさん)
 そうですねぇ。人生で起こることは、何がしか意味があるから。

(ミノさん)
 あ、この映画やはり、スマホとか使ってる実感ないと、ピンときにくい映画だから、ヤマさんはちょっと・・かもしれないですね。

(ケイケイさん)
 いやいや、ヤマさん高評価ですよ。感想の冒頭の「親愛なる映画友達」って、ヤマさんやもん(笑)。

(ミノさん)
 ええ~~(@_@)

(ケイケイさん)
 日誌に書いてくれはるそうですから、ご覧あれ~。


-------スマホ、持ってないヤマ登場-------

ヤマ(管理人)
 ケイケイさん、ミノさん、こんにちは。
 ミノさん「ええ~~(@_@)」って言うし、ケイケイさん、「日誌に書いてくれはるそうですから」って言うてるし、どうせもう書いて更新日待ちの状態なんで、例によって先行公開いたしましょう(笑)。これです。mixi日記にメモったものを読んで、ケイケイさんが予定変更で観に行くことにしてくれたそうですが、いつものごとくmixiメモは、これよりだいぶん短いです。僕のストレスチェックの話あたりまでだったと思います。

(ケイケイさん)
 どーもどーも、いつも先行ロードショー、特別料金なし、みたいな感じで、ありがとうございます(笑)。

ヤマ(管理人)
 でも、それを読んで観に行ってくれたおかげで、ケイケイさんの映画日記が読めたし、今またミノさんのブログ感想も読めて、大いに得るところがありました(礼)。ミノさんの「ええ~~(@_@)」がちょっと愉快だったな。今回は読まれてなかったようで(笑)。

(ケイケイさん)
 世間的には低評価だったし、ボーダーの作品だったので、ヤマさんの感想がなかったら多分見送っていたので、感謝しています。

ヤマ(管理人)
 それが、僕には不思議で仕方がないけどなぁ。どういう点で評価が下がってるの? もしかすると、あの演劇部分なのかなぁ。

(ケイケイさん)
 それもありましたね、演劇臭がするみたいな。そのほか私が目にしたのでは、2ちゃんねるで上がっているようなネタの寄せ集め、という意見が何件かありました。だから、拓人が裏アカ持っているのなんて、最初から気付いていたそうな。それを目にした時、これは年寄り向けの作品なのかなと(笑)。

ヤマ(管理人)
 演劇部分のことについて言えば、三日前にケイケイさんのmixi日記のほうに書いたように、いくつも出てくるところがミソで、拓人とギンジが過去に公演したものもあれば、ギンジが毒とビスケットで公演したものもあり、拓人の頭の中のものもあり、でしたが、その区別を感じ取れないままだと、拓人の心の動きが何だかよくわからないかもしれません。当然ながら、とりわけ重要なのは、拓人の頭の中に湧いていた演劇です。

(ケイケイさん)
 このへんは、私は解りやすかったです。だから高評価なのかな?
 あの演劇部分を捉えて、この作品全てが、拓人の脚本の中の出来事、みたいに取っている人もいました。まぁ感想は自由ですが、それは誤読が過ぎる気がしましたけど。

ヤマ(管理人)
 確かにね。少なくとも妙味は半減するだろうね。
 最初から裏アカに気づいてたりすると、僕が日誌に書いたようなワクワクは当然ながらに起こりようがないわけだから、僕などは大変お得な観方ができたわけだね。

(ケイケイさん)
 ミノさんの「ええ~~(@-@)」私も最近ヤマさんの感想で、感じる時あります(笑)。

ヤマ(管理人)
 あらま、そうですか。SCOOP!ですかね?

(ケイケイさん)
 それもあるかな? B上くらいは、行くと思っていたし(笑)。それだけじゃなく、タイトルは忘れましたが、何でこれがA???とか、その逆とか、結構予想が外れることが多いですね。意外性の男は、けっこう魅力的ですよ(笑)。

ヤマ(管理人)
 ありがと。「ええ~~(@-@)」ってのを目指してしまうと奇を衒うことになるから、まぁ、これまでどおり自然体で向かうことにしますが(笑)。

(ケイケイさん)
 作品は覚えてませんが。私同様、観方が変わったとか、あります?

ヤマ(管理人)
 自分ではあまり感じてないんだけどなぁ。
 お茶屋さんにはリンク紹介で「ぶれない批評」と書いてもらってた、確か。と思って、確認に行ったら、「批評軸しっかり、ロジックすっきり」になってた(笑)。

(ケイケイさん)
 うんうん、「論理的」は一貫していますね。それはヤマさんの特徴かな?
 あと、言葉使いが難しい(笑)。でも、頭で理論立ててではなく、心で理論立てしているのが、ヤマさんの感想を味わい深いものにしていると思いますよ。感想の為の感想じゃなくて、常に映画を観ての感想ですしね。

ヤマ(管理人)
 これ、すごく嬉しいです。ありがとね。

(ミノさん)
 ヤマさん、「ええ~~(@_@)」に喜んでもらえて幸いです。ヤマさんの「僕のストレスチェックの話」ってとこ、受けました。「活気に乏しい」(爆)。活気に満ちた定年前って、そりゃなかなかいないですよね。

ヤマ(管理人)
 職場を離れると、活気もまだあるのかも(笑)。

(ケイケイさん)
 楽しい事もストレスになるって、精神科時代に聞きました。私もいい映画が続くと、睡眠削って感想書いて、若干躁状態になる時があります。

ヤマ(管理人)
 ストレスゼロっていうのは、かなり不健康だそうだから、そういうストレスっていいことだと思うよ。

(ケイケイさん)
 この前ね、親しくお話をしている住人の方が怪我をされてて、どうしたん?と聞くと、スポーツで頑張りすぎたとか。「ただの遊びなのに、もっともっと!とハイになって、こんなんになるんです」とおっしゃるんで、私も「わかるわ~」と、睡眠削ってハイテンションで感想書いている話をしたら、その方も映画好きだと判明(笑)。マイナー作品がお好きで、ロシア映画とかイタリア映画がお好きと言ってらしたんで、結構本格派です。瓢箪から駒、また仕事場での楽しみが増えました(笑)。

ヤマ(管理人)
 それはめでたい!(笑)

(ケイケイさん)
 そんなふうになる時は自覚があるので、クールダウンのため、次は感想飛ばしてもいいように、普通くらいの映画を観ることにしています。『何者』の次は『ジェイソン・ボーン』でした(笑)。ボーン史上最低の作品でした。

ヤマ(管理人)
 比較できるほど、前のを覚えていない僕って…(笑)。

(ケイケイさん)
 次も見ると思うけど。なので、活気も楽しさも、ほどほどに(笑)。

(ミノさん)
 私の「ブログ感想も読めて、大いに得るところがありました(礼)。」とのことですが、私もおかげさまで、ヤマさんの映画日誌を先行で読めて、二回目はより深く、物語を感じることができていました。

ヤマ(管理人)
 いや、ブログにこの拓人が、とにかくいっぺんも笑わない。笑えないのでしょう。」「拓人には、一緒に演劇をしていたが、途中で道分かれてしまった友人がおり、彼のことが気になって仕方がありません。その友人が独立して劇団を主宰し、毎日活動的に生きているわけですが、それがしゃくに触ってしかたがない拓人。そりゃそうです。自分だって、そうしたかったし、そうしていたかもしれない自分。それがその友人なんですからね。と、一回目からいいとこ目をつけておいでるじゃありませんか。
 ともあれ、一回目を観てブログに映画としては、楽しい映画でもないし、めちゃくちゃ面白い、っていうものでもない。と書いていた部分が、二回目を観ることでそれは深く深く物語を味わうことができましたに変わってよかったねー。

(ミノさん)
 そうですね~。二回目は、もう全員に感情移入してました。リカなんか、なんだかもうね。よしよししてあげたい。

ヤマ(管理人)
 空回りばかりしているけど、何かイチバン頑張ってるのは、彼女だった。ただ一人、走ってたし(笑)。

(ミノさん)
 ひと昔前の青春映画を見慣れてる人は、この映画を見て、なんじゃこれは、と思うかもしれないですね。若者の特権は、ぶつかりあうことだとばかりに、胸ぐらをつかんで、喧嘩してたりしたあの「若者の図」はみじんもない。その代わり、カチンと来たら、スマホで文字を打って発散している。
 ぶつかり合いを礼賛するわけでは決してありませんけど、お互いに気持ちをぶつけ合えない時代を寂しくも感じます。

ヤマ(管理人)
 拙日誌にいかにも今時の若者らしい感じのフランクというか自己開示のスタイルとか、対人関係の取り方としてのジェントルというものの描出にも感心したと書いているように、いかにも今風の若者コミュニケーションの描出が鮮やかでしたね。
 拓人が「頑張ってる実況なんか、サムイからやめろ」というサムいリツィートだか何だかをしたギンジの書き込みだって、おそらくは誰彼に自慢しているというようなものではなく、拓人に向けて書き込んでいたものだろうと思います。直接だと押しつけがましくなるんで、不特定多数に向けているよう装って、実は拓人に「こっち来いよー」と発していた気がする。
 だけど、拓人はミノさんがブログに友人が独立して劇団を主宰し、毎日活動的に生きているわけですが、それがしゃくに触ってしかたがない拓人。そりゃそうです。自分だって、そうしたかったし、そうしていたかもしれない自分。それがその友人なんですからね。と書いているように、 妬ましい気持ちがあるものだから、冷静分析ができないわけで、読み誤り、サムいこと言っちゃうんだと思った。このあたりの描出、なかなかのもんだったね。

(ミノさん)
 だから、リカが、裏アカウントのタクトの呟きを責めた時、うれしかったです。やっと、顔見て、正面切って、思ってること、伝えてるやん!と

ヤマ(管理人)
 なるほど。僕が拓人にコミットしたように、ミノさんは理香にコミットしたんやね。五十路の我々が充分コミットできる若者の人物造形ができているのは、そこに普遍性が宿っているからなんだろうな。よく出来た作品だよねー。

(ミノさん)
 いやあ、若者なんてしたくないな、二度と。若返るとしても、15歳くらいにしたい(それでも若者にはなれないという)。

ヤマ(管理人)
 それだと三十路半ばですな。昔から言っているように、僕が最も好む御年頃もそのあたりです(笑)。

(ミノさん)
 まあ、どっちにしろ、30代にも戻れないわけですが・・・今、フランスでは、50代は「第二思春期」というそうです。若さを謳歌して、恋愛を謳歌して、若者と対等に交流するのだそうです。黄昏れてる場合ではございませんよ~50代も~。

ヤマ(管理人)
 まぁね、フランスに限らず、若者よりも却ってお盛んではあるように思うけど、こんなふうになっちゃうのも考えものだよなぁ。僕自身は、別に黄昏れている気もないよ。孫とばかり遊んでいるわけでもないし(あは)。


-------今どきの女子高生の視点、コミノ登場-------

(ミノさん)
 実は、二回目の今夜は、コミノ連れて行ってました。やはりね、これを見せねば~と思いまして(笑)。

(ケイケイさん)
 母娘の交流に役立っているわけね、この映画(笑)。

(ミノさん)
 その前に、ヤマさんが先行でアップされてたのをスマホで読んでました。で、なんだか、あのラストの先に、ギンジが待っている・・というイメージとか、いろいろとインスピレーションを、ヤマさんのレビューを読んで感じたせいか、これまた二回目はもう、それは深く深く物語を味わうことができました。

ヤマ(管理人)
 ありがとう。嬉しいな。

(ケイケイさん)
 二回目の醍醐味は、人様のレビュー読んでいけるところですよね。自分の気付き以外も目に行くという。私もギンジが拓人を待っているというヤマさんの感想は、とても新鮮でした。

ヤマ(管理人)
 拙日誌にも書いたように、「そうか、そうだったのか」と、それまでに意味ありげに提示されていたものが一気に繋がってきてワクワクして、サワタリ(山田孝之)の言ってたのは、そういうことだったのか!となったとき、僕的には、それ以外は考えられませんでした。

(ケイケイさん)
 自分の中で繋がって、テンション上がる時がありますよね。私はそこまでの感想は得られなかったので、とても羨ましいです。

ヤマ(管理人)
 羨まれたり羨んだり…、これまでもそうだったし、これからもきっと(笑)。そのためには互いに観続け、書き続けることが大前提だよねー。

(ケイケイさん)
 そうですねー。だんだん鑑賞数が減っていき、昨年はぐっと鑑賞数が落ち込んで、62本でしたが、今年は今日の『人間の値打ち』で71本。最終的には85本くらいに落ち着くでしょうから、4年前くらいまで、戻りそうです。これで夫の交通事故がなけりゃ、90本くらいいけたのに(笑)。そう思うと、ヤマさんは何事にも左右されず、安定して観ておられますね。
 平穏だとおっしゃいますが、ないようで身辺がざわざわするのが日常生活ですし、常に安定というのは、凄いと思います。

ヤマ(管理人)
 幸運なんでしょうね。おかげで、たぶん打たれ弱い(笑)。

(ケイケイさん)
 先輩が短時間に隆良とギンジの違いを見抜けたのは、どこだったんでしょう?

ヤマ(管理人)
 拓人に公演を観に行くよう言ってたサワタリ先輩は、ギンジの事情は知ってたろうし、そうなると、拓人から伝え聞く隆良とギンジの似ている点というのが的外れであることは容易に分かったんだろうと思うよ。むしろ、あんだけ一緒にやってきてたギンジのことを観もせずに会いにも行かず、140字の言葉だけで隆良との類似性を言うほうが馬鹿げてるってな、真っ当な感覚だったと思うな。

(ケイケイさん)
 ツイッターは全然やっていませんが、時々ロムだけするんですよ。短文で面白い、センス良い言葉選びをする人は多いですね。ただ、言い切りは出来ませんが、短い=浅い に繋がる時もあるだろうなと、感じる時があります。ツイッターで炎上が多いのも、言い足りないのが原因のこともありますし。
 ギンジと拓人の関係も、クラシックですが、手紙のやり取りならば、違った解釈だったと思います。文面は、沈黙は金にあらず、ということですかね?

ヤマ(管理人)
 言葉足らずも言葉が過ぎるのも、明確な基準や客観的評価などとは別物の関係性のなかでの問題ですからねー。しかも、同じ人同士の間でも、口頭と文面では明らかに作法が違ってきますし、持つ意味も違ってきますね。
 そういう意味で、これも三日前のmixiコメントに書きましたが、端月が隆良によく考えたうえで言っているのならいいけど、そうでなければ聞いてほしいと言ってぶつけた十点でも二十点でもいいから、自分のなかにあるものをきちんと出さなきゃダメなのよ、もうそこまで来てるの、私たちという言葉に痺れたのは、隆良よりも遥かに拓人のほうだったのだろうと思います。

(ケイケイさん)
 痺れた、というより、ズキっと心に刺さった、という感想ですね、私は。

ヤマ(管理人)
 彼は、一年の頃からずっと彼女に想いを寄せているのだから、当然なんですけどね。ミノさんがみずきさんの存在が、彼を救っていましたねえ・・やはり異性の力は大きいわ。。と書いておいでるとおりだと思います。彼女は拓人の公演を毎回観に来てくれてたと拓人が言ってたしね。

(ミノさん)
 この映画、複線が実によくできてるなああ・・と、二回目はやはりそこまで読み取れました。

ヤマ(管理人)
 そうなんだよねー。彼らが留年組と判ったところで、それらが一気に繋がってきてワクワクしたもん。んでもって、裏アカウントとくるならって、裏主人公のことを思ったら桐島が浮かんで来て、痺れました(笑)。

(ミノさん)
 リカが、タクトの裏アカウントに、相当早い段階で気づいていた、という描写も、二回目でわかりました。ああ~この時点でもう気づいてるのか~と。

(ケイケイさん)
 どの辺? 何とかシートを裏返した時?

(ミノさん)
 すごく、精巧な作りやと思うし、私は『桐島、部活やめるってよ』は未見ですが、ギンジが顔を最後まで見せないのは、見ている人がイメージを膨らませるためでもあるし、タクト自身の投影された人物でもあり、桐島からの流れでもあるんだなあと感心したり。
 コミノは、裏アカウントがあるだろ、というのはすぐに気づいたようです。「だって、あんなきれいなツイートばっかしてる人なんていない」だそうで。みんな、女子高生も、社会的な表の顔が表のアカウントで、本音は裏アカウントだそうです。

(ケイケイさん)
 それが拓人とは、ちょっと違うかな? 拓人は、両方とも拓人でしょう? と言うか、演劇やっていたら、裏アカはなかったと思います。演劇を止めて、自分のなかのエネルギーの発散先が歪曲されて、裏アカになった気がするなぁ。

(ミノさん)
 この映画、女子高生にわかるかな?と思いましたが、すごく深く楽しめたそうです。

(ケイケイさん)
 それは何より(*^_^*)。

(ミノさん)
 「一人ひとりの内面はいいものだけど、シューカツという場では、誰もが痛くなってしまう」と言ってました。私も、つくづくそう思います。

(ケイケイさん)
 うんうん、私は痛いというより、痛々しい感じかなぁ。ひらがなの「たくと」と、漢字の拓人の違いみたいな。

ヤマ(管理人)
 コミノちゃんは、黒木瞳さんに近づいてきましたか?(笑)

(ミノさん)
 え?なぜ黒木瞳? まあ、いじわるっぷりでは近づいてきましたよ(爆)。

ヤマ(管理人)
 え? 黒木瞳は、いじわるなの(笑)? あれは、まだコミノちゃんが小学生の時分だったと思うけど、知的で涼やかな感じを受けたんで、黒木瞳に似てると言って喜ばれた覚えがあるんよ。もう高校生ですか、そんなに前のことのようには思わないのに、早いもんです。「一人ひとりの内面はいいものだけど、シューカツという場では、誰もが痛くなってしまう」って、相変わらず賢い娘やね、親御さんに似て(感心)。

(ミノさん)
 しかし、高校では右肩下がりの成績です(爆)。

ヤマ(管理人)
 人の賢愚は、学校の成績とは別だからね。成績も良いに越したことないけどね、何たって得だから(笑)。

(ミノさん)
 それはともかく、この映画を見ながら、なんとなく自分のいた大学の既視感があったんですけど、(社学の子がはきだめというとか)原作の朝井リョウって、早稲田なんですね。もはや一流大学ではない大学の学生はシューカツでも苦戦してるんだなあ・・みんな、がんばれ~と思い、最後は、ひとりひとりのキャラがいとおしくなってしまいました・・

(ケイケイさん)
 あの大学、どれくらいのレベルだったんですかね? そのへんは、私はイマイチわかりませんでした。

ヤマ(管理人)
 これは、ミノさんが「なんとなく自分のいた大学の既視感があったんですけど」と書いているように就職戦線異状なしと同じく、早稲田のように感じてしまうわけです。

(ケイケイさん)
 ここはお二人とも、やっぱり卒業生ですね。私は皆目わかりませんでしたから。


-------スマホ持ってないが、ツィッターばかりやってるとの のりこっち登場-------

(のりこっちさん)
 おはようございます。ここに書くのはかなり久しぶりですね。
 横入りすみません(-_-;)

(ケイケイさん)
 のりこっちさん、こんばんは。
 どうぞどうぞ、ご遠慮なく。こちらでは、本当に久しぶりですね(*^_^*)。

(のりこっちさん)
 『何者』の大学はどこなのかについては私も高卒なのでまったくわからなかったのですが、朝井リョウさんが早稲田卒とわかったので、早稲田なのかなと考えたりはしてました。ただ原作を読んでいた時は、なんとなくもっと偏差値の低い大学なのかという印象を受けました。

(ケイケイさん)
 映画ではそんな感じはなかったですよね。私もそこそこ名の知れた学校という感じはしました。それでも、これだけ就活では苦戦するのかと、フィクションとはいえ、そこはちょっとびっくりでしたね。

ヤマ(管理人)
  理工学部のサワ先輩がこっちのキャンパスには滅多に来ないから、とも言ってましたしね。卒業生が観ると必ずそう思ってしまうように描いてましたよ。原作からしてきっとそうなんでしょうね。でも、殊更に早稲田であることを示してはいなかったように思います。卒業生が観ると、理工学部のことだけでなく、国際学部のことも含め、すぐ連想してしまうだけで。ミノさんが「もはや一流大学ではない大学の学生」と書いていたように、早稲田であるかどうかはともかく、いわゆる一流大学ではないイメージで描出されていた気がします。

(ミノさん)
 それはそうと、みずきさんの存在が、彼を救っていましたねえ・・やはり異性の力は大きいわ。。

(ケイケイさん)
 彼女の悪口だけは、なかったんじゃないですか? 拓人が瑞月に好きだと言えるくらいの子なら、裏アカはしなかったね。

(ミノさん)
 二回目を観て私も、タクトは、ドアをあけて、ギンジの元へむかったようなストーリーにも見えましたが、もしそうでなくても、大丈夫。タクトは一度もこの映画で笑ってなかったけど、もう彼は大丈夫だと、感じました。

ヤマ(管理人)
 こういうところがミノさんのとても素敵な部分ですね。

(ケイケイさん)
 そうそう、涙と笑顔は表裏なんですよ。

(のりこっちさん)
 ネットで「何者」についてのなかなかいいなと思う感想を見つけたのでリンクを貼っておきます。良かったら時間のある時にでも読んでみて下さい。
【映画評書き起こし】宇多丸、『何者』を語る!(2016.10.22放送)

(ケイケイさん)
 ありがとうございます。
 読み易い文章で、あれこれ感想を引用しているので、すごく解りやすいですね。ヤマさんやミノさんも、読んでくれたかな?
 この宇多丸さんて方は、本業はラッパーなんですよね? でも本業・映画評論家みたいですね(笑)。専業の評論家で、味のある人はあんまり見当たらないですね。

ヤマ(管理人)
 のりこっちさん、ありがとうございました。
 ここでも、若いときに戻りたくないだとか、就活が嫌いだったとか、拓人を他人事に思えないとか、同じようなことを感じたんだなぁとにんまりしながら読みました。

(ミノさん)
 のりこっちさん、はじめまして?かな? でも、こちらの掲示板でご一緒したことがあるかも。。。
 宇多丸さんのレビュー、よいレビューのご紹介ありがとうございました!! も~ね。ほとんど、彼が書いてあること、そのまんま、私の感じたことです。

 だからね、最後の最後ね、中田ヤスタカさんと米津玄師さんの主題歌が流れ出して、主人公がビルの中から外へ出るのを背中から追いかけるっていうだけのラストショットが、巨大な感動を呼び起こす。彼が次の世界に出ていくっていう。もう僕、いま言っているだけで涙ぐんできちゃうぐらいですけども。予告で出てきたコピー「青春が終わる。人生が始まる。」。これがもう、ある意味いちばんこの作品のね、本質を簡潔に言い当てちゃってはいるんですよね。

 私もまさにこんな感じでしたよ!

 演劇色が不評ってのもわかる気がしないでもありません。私も学生時代、演劇してる人って、もう痛いなあ、暑苦しいなあ、の一言でした(汗)。でも、人から痛がられようが、暑苦しがられようが、自分の青春、自分の人生ですもんね。
 そこまで開き直るには、タクトはまだ若すぎるんだと思いますが・・これ、高校生のうちの娘の高校の進路指導の先生が、保護者への進路説明会の時に「ぜひ『何者』を見てください」って言ったんですって。まあ、昨今の厳しいシューカツの現実にふれて欲しいって、意味でおっしゃっているんですけど・・最近の高校って、断然理系押しなんです。一年生の11月に文理コースをもはや、選ばされるんですが、この時代、不安定な文系より、「理系にしろ」 の合唱だそうなんですね。でも、人生のほんの、入り口に立ってる高校生に、そんなこと、決めろって言われてもナンセンスだと思うんですけどね。
 でもって、この映画でも、やはり文系のタクトたちと違い、理系のサワタリ先輩は、少し違う次元にいるでしょ? 苦労して学問してる代わりに、推薦枠で就職決まるという・・高校の進路指導の先生は、そこも見せたくて、『何者』を見ろって言ったのかなあ、なんて。
 そもそも、文系理系をさっさと決めさせることそのものを、見直したほうがいいというのが私の考えなんですが・・

ヤマ(管理人)
 最初のほうで「これは年寄り向けの作品なのかなと(笑)」という話がありましたが、進路指導の先生が薦めるなら年寄り向けとは言えないね(笑)。のりこっちさんの紹介してくれた記事でも10代の評価は圧倒的支持とありましたし、ミノさんちのコミノちゃんも支持だし、世間的に低評価というのは、確かに年寄り連中の間でのことなのかもね(笑)。スマホ使ってるかどうかよりは、むしろツイッターのほうかもしれません。僕は、どっちも使ってないけど。

(ケイケイさん)
 私もツイッターはやっていません。短文に慣れてしまうと、もう長文の感想が書けない気がするんです。それに、これ以上ネットに噛り付く羽目になるはずで、それは絶対防止したいと(笑)。

(のりこっちさん)
 最近はガラケーからtwitterばかりしています。

(ケイケイさん)
 スマホにはしないの?

ヤマ(管理人)
 僕はケータイ自体を持っていないので、ツイッターなど論外です(たは)。

(のりこっちさん)
 短文に慣れたら長文の感想が書けなくなると思うというケイケイさんの言葉は、まさにその通りでして、私自身日々実感しています。長文が本当に書けなくなってしまいました。まぁ、もともと苦手でしたけどね(苦笑)。

(ケイケイさん)
 私はこのスタイルで長年やってきたので、レビューはそこそこ長く書きたいんですよ。これでも後で読み返して、これって何だっけ???と思う事がありますから、ツィッターくらいの文になったら、見たことさえ忘れそうです(笑)。
by ヤマ

ケイケイさん掲示板2016年10月25日(火)21時13分~2016年11月 2日(水)23時13分



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