さて、この労働者派遣法は、これまでどのように変わってきたでしょうか?
雇用者と労働者の力関係だけで変わってきたと言ってよいこの法律・・・働く派遣労働者も
時の政府による改正で振り回されてきました。 
 平成11(1999)年までは、派遣労働ができる業種が限られていました。
特に 平成15(2003)年の改正 は製造業である メーカーへの労働者派遣が解禁 されました。
これにより、製造業の経営者側は雇用調整をしやすくなりましたが、派遣される労働者側は 危険を伴う工場勤務での教育訓練が
不十分であったり、労働災害時の責任体制の不明確さなど、多くの問題を生み今日に至ります。
 労働者派遣法 第4条に派遣を行っていけない業種が書かれています。
1.港湾運送業務に規定する業務
2.建設業務(土木、建築その他工作物の建設、改造、保存、修理、変更、破壊若しくは解体の作業又はこれらの作業の準備の作業に係る業務をいう。)
3.警備業法に掲げる業務
 製造業が外れたのです。
●3年働いたら正社員に??
 平成16(2004)年には、 26の専門的業務は、3年間当該業務に継続して従事していた派遣労働者に対しての
 雇入れ申込み義務 が 設けられました。
 平成16年改正労働者派遣法(厚生労働省パンフレット)

しかし、これも「3年経ったら、派遣の契約を切られる」という習慣になるだけでした。
労働者派遣法 
第40条の5
 派遣先は、当該派遣先の事業所その他派遣就業の場所ごとの同一の業務(第40条の2第1項各号に掲げる業務に限る。)について、派遣元事業主から3年を超える期間継続して同一の派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を受けている場合において、当該同一の業務に労働者を従事させるため、当該3年が経過した日以後労働者を雇い入れようとするときは、当該同一の派遣労働者に対し、労働契約の申込みをしなければならない。ただし、当該同一の派遣労働者について第35条の規定による期間を定めないで雇用する労働者である旨の通知を受けている場合は、この限りでない。

 
 
  最近では 平成24(2012)年に大きな改正が行なわれました。
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