■ドライスーツ排気バルブ不調の巻



'98/10 大川で、8ヵ月ぶりにドライスーツで潜ったところ、どうも排気バルブ(左肩)の調子がよくないことに気が付いた。 排気ボタンを押した瞬間はポコッと泡が出るのだが、その後まだエアが残っているのに排気されない。 テレビゲームじゃあるまいしと思いつつ、排気ボタンを連射し続け、ポコッ、ポコッと僅かずつ排気し続けた。 浅瀬で浮上しないよう、かなりのストレスになってしまった。

さらに '98/11 八丈島で潜った時、やはり調子が良くない。 排気バルブは自分で分解出来るようにはなっているが、何となく恐くて、これまで手を付けていなかった。 毎回使用後には、ボタンやアジャストカバーをカチャカチャ動かしつつ、十分に水を掛けてはいたのだが。 しかし、とうとうバラす時が来たようである (^^;;。

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オート排気バルブの分解
排気バルブは DIVEWAYS 製のオートバルブで、購入時についてた取説と六角レンチを探し出し、いよいよ分解開始である。 手順は、まず六角レンチでロックネジを外し、黄色いリングネジを反時計回りに回して外す。 そしてアジャストカバーを時計回りに回して外し、弁座ユニットとメインオートスプリングを取るともう分解完了。 オートバルブというからにはもっと複雑な構造をしているかと思いきや、意外と単純な構造である。 こんな事なら、もっと早くバラしておくんだった (^^;;。

で、'95/5 以来3年半(約50本)分解してなかった割には、塩の結晶やサビなど全くなく、予想外のきれいさである。 パッキン類もへたっている様子もない。 では、なぜ排気がうまく行かなかったのだろうか?

あれこれ考えてみるが、どうもメインオートスプリングがへたっているからとしか思えない。 そこでスプリングを適度に伸ばし、組み立て直した。 イマイチ不安も残るが、取り敢えずこれで試してみる事にした。

そして '98/12 座間味島に臨んだ。 エントリーして潜行、恐る恐るドライスーツにエアを入れてみる。 排気バルブからエアが漏れる事も、浸水する事もなく、まず第一段階クリアである。 そしていよいよ運命の瞬間、排気ボタンを押してみる。 良かった、ボコボコボコッと気持ちよく排気してくれた。

やはり、器材に少しでもトラブルがあると、水中では大きなストレスになってしまうものである。 ダイビングを始めて丸4年、大切に扱っているつもりではあるが、そろそろ器材のあちこちにガタがくる頃なのかも知れない。 しっかりメンテすることはもちろん、万が一何かトラブルが起きても平気なよう、その対応策をシュミレーションしておく事も必要だと感じた。


・ ドライスーツで起こり得るトラブル

 
トラブル対応策
給気が
止まらない
まず給気ボタンを引っ張って、押しっぱなしになっていないか確認。それで止まらなかったら給気バルブからホースを外す。
吹き上げ
(急浮上)
しそうになる
ヘッドファーストで下に向かって泳ぎ、何かにつかまるなどして体勢を立て直して排気する。どうしても浮上が止められない場合、手足を広げて少しでも抵抗になるようにして浮上速度を落とし、手首ないし首のシールドを手で広げて強制排気させる。水没は仕方ない。もちろん呼吸は止めない事。
ドライの場合、足にエアがたまりがちなので、カエル足ではなく、下にフィンキックするとよい。また泳ぐ時の姿勢は水平ではなく、やや上半身を起こし気味にすると、水の抵抗は増えるが足にエアがたまりにくくなる。
いずれにせよ、水深が浅くなり始めたら、早め早めに排気していく事が大切。

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