懐かしの思い出話集
第2話 ワイルド・ボーイ
またまた 続きました
(かとう せいしろう)くん。う〜ん、じつに愛らしい。
彼のことは、米沢人なら(よろく)と呼んでくれ。(ナントカ店長)なんて呼んじゃダメ、ダメ。
W・Bの第3子(ススム)だって、負けずにとっても愛らしい。だってA郎くんをマ・ブ・ダ・チだと思っているから。メチャクチャ凄い。
W・Bって何かって?もちろんワイルド・ボーイに決まっているじゃないか。
小学4年も終わる頃、興譲小に一人のスターが突如として現れた。
その頃を同じく開催された壁新聞コンクールの全学年トップニュースはその話題一色。
果ては劇団ひまわりか?カッパ座か?いや、わらび座か?と話題独占!うちへおいでとスカウト哀願!
(せいしろう)くんなんて目じゃない迫真の演技(ちがうか?)
みんな覚えているかな〜? 演目:(こぞうとおにばば)
しいやせんせのワル乗り、潰れたバレーボールを切り取った、坊主頭のかつらで、右へ左へ大騒ぎ。舞台狭しと駆け回る・・・。
えっ、ワイルド・ボーイの話じゃないのかって?違いますよ。私の自慢話ですけど、何か問題でも・・・?
そんじゃ、続きまして、ワイルド・ボーイ5年生の巻・・・。
小学5年生。この年、トモダチ組織図が劇的に変動していく。
理由はただ一つ。そう、(野球スポーツ少年団)の発足だ。
野球バカが一人、また一人。アメーバのように増殖し、男子生徒の半分以上は入団した。
俺もその中の一人。あの頃、みんな、試合で勝ってうれしいとか、試合に負けてかなしいとか、そんな感情はまったく無く・・・。
緊張感のかけらも無く、ホントに球を追っかけることだけ夢中で朝から晩まで。ホンマモンの野球バカだった。
練習が終わると、Mちゃんちの店先に陣取り、ズラ〜ッと並んで、ペプシコーラをグイ〜と一杯。それがステータス。
何の為かって?もちろん、ホームラン賞。756号記念、王貞治選手 オ・メ・デ・ト・ウ オリジナル写真集げっとの為さ。
そして、やっぱり行き着く先は、(コーラ)早飲み大会〜。
どっかのテレビ番組で、コントなんとかのリーダーがやってたけど、あんなのとは大違い。
こっちは、ペプシコーラ300mlのでかさだぜ〜ぃ。ナットク。
その頃、ワイルド・ボーイ御一行様は何をしていたかって?いろいろヤンチャしてたけど・・。俺の口からはとてもとても・・・。
あっ、そうそう。あの頃みんなの間で流行していたものがもうふたっつ・・・・・。あれならいいか。
ひとつは ♯ な〜んで泣くのと聞いたなら〜 ♭ でおなじみ・・・えっ、判らないの。(あかんたれ)じゃないの。
そして、もうひとつ・・・・・。
アメリカ兵・ドイツ兵・イギリス兵・そして日本兵。あなたのお好みは・・・・・。
絶対、間違いなく、S竹の影響で、みんなハマり込んだもの。それは、軍隊のプラモデル。
当時米沢では扱ってる店も少なく(ばば店にもなかった?)山形駅前まで買出しに。
お金の無いときは自転車で買出しに。今考えるとゾッとする距離。
汽車で行ったときは、誰が山形一番乗りか、汽車が止まりきる前にジャンピング。お〜、アブネェ〜。
W・Bのお気に入りはやっぱり戦車。いろんなものを集めていた。
きれ〜いにペイントまでして、本物ソックシ。本物見たことないけど。
手の器用さはやっぱりW・Bがイチバ〜ン。S竹ニバ〜ン。
そんなこんなで、あのカンノセンセを落胆させた出来事は、そんな大事件じゃなかったんだ。俺らから言わせれば・・・。
写生大会の時間で〜す。良い子のみなさんは何書きますか〜。今日のテーマは自由ですよ〜ん。楽しかった思い出描いてね〜。
ってセンセに言われたら・・・・・。
米沢の美しい風景・例えば某公園の赤橋とか、学校で飼っていた寂しがり屋のうさぎちゃんとか、みんなで楽しく遊んでる絵とか。
ふつうの良い子は、一生懸命に考え、誰にも負けまいと没頭し写生する。はず・・・。
授業も終わる頃、出来上がった作品をみんなで見せ合いっこ。はい、よくできました。・・・・って、えっ〜。
この世の地獄って、みんなは想像した事があるかい? そう、ジョンのレノンさんのま逆の世界さ。
俺は小学5年生にして、その世界に叩きのめされたんだ。判ってもらえるかな〜。
武士・侍・武士・馬・侍。
ワイルド・ボーイのキャンバスの中にいっぱい。
それだけじゃない。皆互いに刀で切りあい、血しぶきがドピュ〜。こ・これが世に言う(地獄絵)だ・・・。
(Oh〜クレイジ〜・ボ〜イ!) 俺の頭をその言葉が右往左往してたんだ。
拝啓 天国にいらっしゃるカンノセンセ様
ご機嫌いかがですか。そちらは一面の花に囲まれて、有意義な毎日を過ごして居られると想像致しております。。
さて、こたびの彼の一軒。あんまり引きずらないでください。あの絵も彼の感性。杉さまも無罪放免と申されました。
そんな彼も、今では立派な大人になりました。本当です。そして、いよいよ次回にて、この話も最終回を迎えます。
小学6年生。最後の最後まで、彼がやっちゃった話。そう、あの話、させていただきます。そして、大人になった彼と私。
もうチョットだけ、お付き合い願います。そして、懐かしい思い出として、天国で笑い話にしてください。
それでは、くれぐれもお体にお気をつけて、素敵な日々をお送りくださいませ。 悪がき代表より 敬具
つづく・・・よねっ・・・