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[7月の言葉]
春の華 秋の菊 笑って我に迎えたり
暁の月 朝の風 情塵(じょうじん)を洗う 性霊集
お大師様は若き頃、深く山谷に分け入り、ひとり修行に励まれたと伝えられています。ひっそりとして山の中で、ふとどうしようもない寂しさに包まれたこともあったのかもしれません。「春の華、秋の菊が私を笑顔で迎えてくれます」という言葉には、そんな時に自然の美しさがどれほど心を温めてくれたかという実感が込められているようです。
情塵(じょうじん)とは心を曇らせる煩悩や執着のこと。お大師さまも、孤独に自己と向き合う中で、怒りや嫉妬といった心の汚れに気づかれることがあったのでしょう。それでも明け方の空に浮かぶ白々とした月や、朝の新鮮な風に吹かれるうちに、いつしか心が晴れ渡っていくのを感じられたに違いありません。
私たちもまた、人と比べ自分を見失うことがあります。そんな時には、自然に目を向け触れてみてください。心の塵がそっと祓い落とされ、魂が静かに洗われていくのを感じることでしょう。
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