タバコの栽培



    煙草にも種類がある。ラタキアやバーレーとかじゃなくて生物学的にです。
    唐辛子、ペラドンナ、ツクバネ、朝顔、馬鈴薯など1800種類もあるナス科植物の一つです。
    さらにナス科のニコティアナ属になります。
    ニコチアナタバクムは、中央アメリカから南アメリカ北部へかけての原産で1530年頃ヨーロッパに持ち込まれました。
    もう一つがニコティアナルスティカで寒さに強く緑ががった茶色の葉で薄黄色の花を咲かせます。
    これがもともとヴァージニアで栽培されていたもので我々がもっとも馴染みが深い物です。
    このニコティアナルスティカこそヴァージニア、バーレー、ペリク、ラタキアの原料になり
    ニコティアナタバクムと言う葉巻に使われる種類とは異なります。

   1.苗
    タバコも例外なく稲やかぼちゃやスイカやトマト等 フルーツや野菜と同じように種を直接畑にまかないで苗床である程度
    育成してから畑へ植えかえる。苗床には、殺菌剤や除草剤などまいて苗の育成にベストな状態にしておく。苗床の準備が
    できたらタバコ研究所よりタバコ栽培農家へ種が配布される。種は、砂と灰の中に混ぜておき小さな種がどこに植えたか
    わかるようにしておく。種が発芽し水を適度に与え直射日光や強い風を防ぐ為に覆いなどかぶせ15センチ〜20センチ程に
    なるまで育てる。この日数は約45日くらい。苗床で間引きし丈夫で健康にそだった苗だけを畑に順番に植えなおす。
    この時大きさもそろえる事も重要で管理や収穫が管理しやすいようにしておく。又土壌も苗を引っこ抜く時にタバコの根を
    傷つけない土にしておくのも重要である。
   2.栽培
    苗の作付けは、足並みを揃えて行う。時期的には、雨季が良いとされている。苗は約40cm間隔で植えられる。
    雨季の水は良い収穫を迎える為に重要な要素となる。雑草取りや疫病の見回りをきちんと行わければならない。
    40日〜50日でタバコは完全に成熟する。寄生根と胚芽の除去を行い常に葉に栄養を行くようにする。花はかなりの
    養分を使うので葉に養分が行かなくなってしまう。但し大きく強そうな花は種を取るために残しておく。
    
    ここまでならその他多くの野菜やフルーツの栽培と変わらない工程となる。
   3.収穫
    ここからがタバコ特有になる。刈り入れは、50日ほどたってから行う。タバコの葉の収穫は、フルーツ等と同じく困難で
    重労働である。大事に手で摘み取られるが2〜3枚程である。葉は下から上に向かって成熟していくので下から
    刈り取っていく。刈り終えた葉はタバコの部位によって区別する。これは、葉の成分が伸びた高さにより違うからだ。
    成熟度は、葉の端が丸まり中ほどになるにつれ葉脈が黄色くなっているかでみる。成熟した葉はいとも簡単に摘める
    ようになっている。

   4.種類別のタバコの生産
     パイプタバコとシガーの違いは、喫煙具を使うか否かにある。シガーは1本1本丁寧に作られているのに対し
     パイプタバコは、機械などを多様しシガーよりも粗雑だ。又パイプ喫煙は、パイプと言う喫煙具がフィルターになってしまい
     シガーに比べタバコの味がダイレクトではない。とある本にはシガーは富裕層、パイプは反骨のある貧民層や芸術家
     などが好むと書いてあった。コーンパイプが生まれた経緯を見れば歴然だろう。しかしパイプは喫煙具としての美しさを
     楽しむ事や色々な風味のタバコを味わえるというリーズナブルな所もあり楽しい。自分は両方を楽しんでいる。