Northern White

北の絵日記

タンチョウ、キタキツネ、一面の雪原、「SL冬の湿原号」…。
北海道の旅日記はこちらにまとめることにしました。


冬物語 2024~2025 

2024.12.4~9・2025.2.5~12・2025.3.10~15 鶴居村・標茶町・浜中町


「北の絵日記」バックナンバーはこちら

 
 
しばらく更新をサボっていて、この冬の鶴居行きの絵日記が三話たまってしまい…。(^^;
本来ならば旅程ごとに分けるべきものですが、今回に限り一話にまとめてUPいたします。
冬の扉 暖冬 早春賦

第一部 冬の扉

 12月4日(水) 雪  
12月。冬はまだ始まり。
道東平野部はまだ一面の枯色。これから降る雪を待つ…そんな時期のはずでした。
久々に朝一便で釧路入り。
ところが釧路空港に降り立った時には激しい雪が。市内への連絡バスは吹雪の中を走る始末。
鳥取分岐で鶴居行きのバスに乗り換えるまで40分。激しく降る雪の中、逃げ場がないので釧路西郵便局の中に退避していました。(^^;
そして着いた鶴居村はすっかり雪化粧…こりゃもう12月の風景じゃありません。
バス降りたら…。

チェックインの時、フロントのHちゃんに「雪連れてきたの?」と言われちゃった。(^^;
この冬初めての本格的な雪だったそうです。

午後から風も強まり吹雪の様相に。さすがに撮影は無理で、一日宿にひきこもって過ごすことになりました。
まあ初日だし、のんびりするのもいいかな、と。(^^;
美味しいモノ食べて明日への英気を養いましょう♪

 

 12月5日(木) 晴れ 
昨夕、雪は止みました。積雪はさほどでもなかったようです。
早朝、サンクチュアリへ。日の出は6:36。

朝日を目指すように背後からタンチョウの家族が飛来。

降り立ちます。

幼鳥を二羽連れた番。朝日にタンチョウの息が染まる…。

さて、お次は…と思って待ってたんだけど、なかなか飛んでこない。
15分待っても30分待っても次の番が来ない。
そのうちに陽が高くなって光の赤みは消えていく…。
この時期、鶴居村に来る人が皆見たいと思っているのは「赤い吐息」。
↑もたしかに息が赤く染まってるんだけど、私たちが見たいのは番の鳴き合いで息が真上に上がる姿。でもそれには、二組以上の番が飛んでこなければなりません。「鳴き合い」というのは「縄張り主張」ですから。ところが飛んで来たのはこの家族だけ。

やがて、この家族も飛び立っていって。

そして誰もいなくなった。(^^;
実は今年はちょっと異変が。
まだ鶴居村では給餌が始まっていないんですよ。本来なら毎年11月16日から翌年3月12日までが給餌場での給餌期間と定められているのですが、今年は11月に標茶町と清里町で見つかったタンチョウの死骸から高病原性インフルエンザが検出されたため、その後の蔓延がないかの様子見で給餌開始日が12月6日と遅らされているんですよね。つまり給餌開始日は明日。
タンチョウたちにしてみれば、エサがもらえると思って鶴居に来たのに期待外れの状態。幸い、まだ雪が降っていなかったので周辺の畑などでそこそこ食べ物は得られるんですが…。
明日から給餌開始だけど、始まったからと言ってすぐにすべてのタンチョウが集まってくるというわけじゃなし、給餌場にタンチョウが集まるまではどうしても時間がかかる。二日か三日か…タンチョウたちの間で「給餌始まったぞ!」という情報が回るにはそのくらいの期間が。
私が鶴居にある間は無理かもしれないな。
今日はきれいに晴れてます。

そこそこ冷えたんですね、今朝は。朝9時を過ぎても�道路沿いの木々に霧氷が。

給餌場に姿を現さないタンチョウ。
どこにいるのかといえば…こんな場所に。

畑の雪の間をつついて。土の中にいる虫なんかを探しています。

このSさんの牧場の前には数十羽のタンチョウが集まっていました。
ここは雄阿寒岳が見えるんで、私は好きな場所です。

Sさんの牧場の猫さん♪

昼前、サンクに戻ってみましたが、来ていたのは数番だけ。
「まだゴハンもらえないのかぁ~」とか言ってそう。(^^;

TAITOに戻って昼食を取り、しばし昼寝。(^^;

夕方、丘の上に夕空飛翔を撮りに行ったんですが、やはり例年とは飛行ルートがずれていて、空の色がついた時間に飛んで来たのはわずかにこの三羽だけ。

一番星が出ました。
明日はどうなるかなぁ。

 12月6日(金) 晴れ 
朝の音羽橋。

こうして見ると、塒に集まってるタンチョウの数もさして多くない。というか、近年は上流から流されてくる土砂でタンチョウたちが眠るに適している水深の場所が減ってしまっていて、彼らはさらに下流域に塒を移すようになってきてしまったんですよね。そこは橋からは右岸の蔭になっていて見えないんですよ。声だけは聞こえるんですが…。
奥から三羽飛んできて…。

すぐ手前に下りました。この家族は毎朝こうやって橋手前の中州に来る。

やがて奥にいたグループも飛び始めました。

朝食後、この日は鶴見台に行ってみました。

こちらはなぜかサンクに比べるとかなりな数のタンチョウが集まっていて…ひょっとして鶴見台はフライングして給餌してる???
サンクは日本野鳥の会が管理していますが、ここは個人委託ですからね…。渡部さんの意向次第。(^^;

この日は昼過ぎまでここでタンチョウを眺めてました。

曇ってきたんで夕方の撮影はせずに宿へ。
その前にサンクに寄ったんですけど、こちらはあいかわらずこんな感じで閑古鳥状態。なんでしょね、この違いは。

明日は晴れるかな???
Home Next