Northern White ~北の絵日記~
早朝の小川。

日の出目前の薄茜の空を映した水面にタンチョウが一羽、いや二羽。

日の出の時間。しかし運悪く太陽は雲の中。

やがて水の色は薄茜から虹色になり徐々に明るさを増していく。

季節を問わず、一日で一番美しい時間はこの日の出前後の30分。

今日のショーは終わった…。
サンクチュアリ。今日から給餌が始まるのだけれど、タンチョウたちがそれを知る由もない。
「どうだろうな~」と様子見に来る番や家族が少数いただけ。
明日以降徐々に数を増やすんだろうけど、まだまだ彼らがどっと集まるまでは時間がかかることでしょう。

そんな中、

「おや?」と思ったのはこのツル。上の写真の右側の個体。
目の下あたりが異様に白っぽいしその下の首筋の色が薄いんですよね。隣りのツルと比べるとその違いがわかる。

一瞬、遠目に見たときは幼鳥かなと思ったんだけど、それにしては体が異様に大きいし。
まるで白粉塗ったみたいな顔で。(^^;

あとで和田さんに聞いたら、これ成鳥なんだそうです。初めて見たな~こういうの。
一緒にいる成鳥と番になってるようです。相方よりデカイから幼鳥ということはありえない。それが証拠に頭のテッペンはしっかり赤い。この時期、まだ幼鳥は頭が茶色いままですから。
まるでアメリカシロヅルみたいな…。

勝手に「玉三郎」と呼ぶことにしました。(^^;
もっとも雄か雌かわからないんですけど。
普通の番はこんな感じ。違いは一目瞭然ですよね。

「玉三郎」、飛びます。

左が玉三郎。翼に黒い縁取りや斑点がないのが成鳥である証。
Sさんの牧場に行ってみると、牛舎のまわりをウロウロしているタンチョウが。(^^;
亜成鳥かな?

猫がそれをじっと見てます。(^^;

まだ畑にいる番が多かったですね。その気になればそこそこ餌穫れるものなぁ、畑でも。

夕方、やはり以前のように空に色がある時間帯に編隊では飛んできません。まだ給餌場になる数が少ないから…。

夕食後、和田さんのパブにて。白ワインとチーズ。私のお気に入りです♪

この朝はちょっと冷えました。夜中に多少雪も降った模様。

木々の枝にその雪が残ってまるで霧氷が着いたように。

でもそれはわずかな時間で消え去って…。飛んで来たのは一番だけ。当然今日も鳴き合いは見られず。

今朝もサンクにやって来たのは数番だけ。まだ給餌が本格的に始まったということは彼らには認識されていないようで。
朝食後、鶴見台に行ってみると…、

こっちはけっこうな数飛んできてるんですよね。なんでしょう、この違いは。
噂では鶴見台のほうは7日を待たずにフライングで給餌始めていたんでは?とも。
サンクは日本野鳥の会が給餌のコントロールをしているんですが、こちらは個人でやってますからね…。

昨日の飛来状況が書いてありました。こんなに来てる。
こりゃたぶん、フライングしてるな。(^^;
ここは道路の向かいにある湿地帯と給餌場の間をタンチョウたちが行ったり来たりするので飛翔を見るにはいい場所です。
午後二時ごろまでここで彼らの飛ぶ姿を撮っていました。


お昼はすぐ前にあるこの「ドレミファ空」で食べて。(^^;

曇りがちだった空も昼過ぎから晴れてきました。




オオワシも飛んでました。

ハクチョウも。(^^;

夕方、丘の上に行ってみました。よく見ると雌阿寒を望む畑の中にひと番。

畑にいる連中がたぶんここを飛ぶだろうな、と。

空の色があるうちに飛んで来たのはわずかでしたね。
流し撮りやろうとして失敗。画面上で流すのは無理があるよね。(^^;

大半がもう陽が落ちて暗くなってから飛んできて。シャッタースピードが追い付かず翼がブレブレ。(^^;
あまり高感度使いたくないもので…画面がボロボロになりますからね。

でもこれはこれで「絵」かな、と。
もう一度流し撮りにトライ。なんとか一羽だけ止まった。(^^;

このあと、和田さんに迎えに来てもらい宿へ。さあ、明日は最終日です。
最終日。
きれいな朝焼けでした。

今朝は鶴見台に来てみました。さすがにサンクは期待できないだろうと。(^^;

タンチョウたちは次々と飛んできて…、


鳴き合いも見られたけれど、吐息は白いまま。赤くなりません。

そうなんですよねサンクチュアリと鶴見台では微妙にタンチョウの飛んでくるルートも違えば、何より日が昇る位置が違う。
ここではタンチョウたちのいる場所は太陽を背にする形にならないんですよね。

ある程度予測はしていたんだけど、やっぱりダメかぁ。と。(^^;

「赤い吐息」はまた来年ですね。これは11月末から12月初めにしか見られないから…。
宿に戻って朝食。そしてチェックアウト。
今日も最終便で帰るので、荷物を夕方まで預かってもらって一日ノンビリ撮影していました。飛翔をメインに。




撮影後、宿に帰って入浴そして夕食を取ってから空港へ。
ちょっと肩透かしを食ったような撮影行でしたが、まずまず楽しめましたね。
今冬の撮影、幕を開けました。