Sea to Summit(大和川)3

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「川沿いを歩いたら、何か面白い発見があるかも!」ということで、

最寄りの一級河川である大和川を、河口からスタートして、上流へ向かっています。

前回は、河口から4km遡ったところで大阪府道30号線に至って、「新旧、文化の調和」という話になり、

歩きが止まっておりました。・・・今回は、その続きを歩き進めることにしましょう!



大阪府道30号線を通過して、東に進んでいくと、南海高野線の鉄橋が見えてきました。



鉄橋の下をくぐって、さらに東へ進みます。

 

河口から5.6km地点にやってきました。



ここで、JR阪和線の鉄橋をくぐります。

ここに来ると、2017年の台風21号を思い出します。

(関空橋にタンカーが接触した台風21号は、2018年)

上陸時期としては、観測史上3番目に遅い10月23日に、静岡県に上陸したのでした。

大和川が氾濫し、JR浅香駅が水没しました。

地図上で大和川を見ると、この辺り、S字カーブを描くような流れになっているのですよね〜。

いかにも氾濫しやすそうな地形です。



JR阪和線の鉄橋をくぐって1.2km進むと、この写真の地点です(河口から6.8km)。

右側に支流が見えます。 狭山池から流れてくる「西除川」です。

このデルタ地帯は堺市北区常盤町3丁目で、すぐ東隣が松原市に接しています。

「今池水みらいセンター」という下水処理場があるのですが、

2017年の台風21号のときは、増水による下水道破損事故が発生しました。

復旧まで1週間を要し、その間、ここの下水処理場に通じるエリアの住民は、下水道の使用自粛を要請され、

近隣の「常盤文化センター」に設置された仮設トイレを使っていたようです。

私は、岸和田にいる時に、下水道の汚水が溢れてくるのを体験したことがありますが、

水がひいた後の臭いがかなりきつかったのを覚えています。

ここも、下水による水没後、復旧までの期間、および、その後しばらくは、大変だったのではないでしょうか。

 

河口から7.0km地点に来ました。 「吾彦大橋」があり、大阪府道28号線が通っています。

 

ここの橋けたには、増水時における危険度の目安となる目盛がありました。

よく見ると、「3m」と「4m」の境目あたりに、木屑が付いています(右の写真)。

この写真は、2023年9月に撮影したものですが、

恐らく、3ヶ月前の台風2号によるものではないかと思われます。

あのときは、上陸こそしませんでしたが、6月1〜2日にかけて、

高知県・和歌山県・奈良県・三重県・愛知県・静岡県の6県で、立て続けに線状降水帯が発生しました。

関西エリアでは、国道では、25号線・168号線・370号線・424号線が通行止めになり、

生駒郡と北葛城郡で浸水被害がありました。

生駒郡と北葛城郡の境界が大和川であり、大和川に沿って国道25号線が走っています。

このエリアのすぐ西は大阪府との県境ですから、大和川の、ここより下流域での増水は十分に考えられ、

吾彦大橋付近も、かなりの水量があったのではないでしょうか。



今回(第3弾)の区間は、ここ10年以内に発生した台風被害を思い起こさせる地域でした。

近年の温暖化により、考えられることは、

「年間の総降水量は変わらないかも知れないが、雨の降る日数が減少する分、一度降ったら大雨になる」

です。 これは、中学校の理科で学ぶ「飽和水蒸気量」の曲線からも説明可能です。

高校化学では「飽和蒸気圧」としても学びます。

理論的な裏付けは「熱力学」「物理化学」を学ぶと良いでしょう。

熱帯低気圧の襲来は、北半球の場合、大陸の南東部に位置する地域にとっては、切り離せないことです。

毎年、必ず発生する台風に対して、少しでも被害を抑えられるよう、対策していきたいものですね。


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