海
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4月18日は「発明の日」です。 現在の特許法にあたる「専売特許条例」が1885年4月18日に公布されたことに由来します。 これに因み、毎年、4月18日を含む月曜日から日曜日までの1週間は「科学技術週間」とされ、 科学技術についての理解と関心を深めるために、 全国の科学館・博物館などの施設では、科学技術に関するイベントが実施されます。 この科学技術週間に合わせ、文部科学省は、毎年、 科学の知識を親しみやすく示したポスター「一家に一枚」を制作・配布しています。 2021年のテーマは「海」です。 (昨年のテーマは「南極」でした。) 【海底資源】 日本近海の海底には、メタンハイドレートやコバルトリッチクラストなどの資源が存在します。 メタンハイドレートは、メタン分子と水分子が結晶化した物質で、 枯渇が心配される石炭や石油に代わる次世代のエネルギー資源として注目されています。 メタンを燃やすと、温室効果ガスの一種である二酸化炭素が生じますが、 現在、二酸化炭素を有機化学の原料に利用する方法が研究されています。 「メタンハイドレートを採掘しなければ、新たな二酸化炭素が発生しないじゃないか!」 ・・・という意見もあります。確かに、新たな二酸化炭素は発生しないでしょう。 しかし、何もしなくても、一定のペースでメタンハイドレートから大気中にメタンが放出されています。 メタン自身も温室効果ガスなので、メタンハイドレートを放置しておくことも良くないのです。 【海洋プラスチックゴミ】 最近、様々なメディアで取り上げられることが多くなり、徐々に知られるようになってきたゴミ問題です。 海洋に流出したプラスチックが紫外線により細かく分解され、それを餌と間違えて海洋生物が誤飲すると、 常に満腹状態と勘違いし、採食しなくなり、餓死することになります。 長い目で見ると、生態系に大きな影響を与えてしまうことになるのです。 国連が掲げる「SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)」では、 2025年までに海洋プラスチックゴミを大幅に削減することが目標とされています。 2019年に大阪で開催された「第14回 20ヶ国・地域首脳会合(G20会議)」において、 2050年までに新たな海洋汚染をゼロにする構想「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」が提唱されました。 【海底地殻変動】 2013年11月20日、小笠原諸島の西之島が噴火しました。 それ以降、2015年11月17日までの約2年間、噴火が続き、島の形および大きさが変化しました。 無人島だったので人的被害はありませんでしたが、 海底火山の噴火は、その周辺の地震活動や火山活動に影響を与える可能性があります。 世界に占める日本の陸地面積は0.25%しかないにも関わらず、 マグニチュード6以上の地震の20%以上が日本で起こっています。 また、日本に存在する活火山の数も、世界全体の7%以上です。 これだけの地震大国・火山大国ですから、防災のためにも、海底の地殻変動を監視する必要があります。 |
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