日本列島は地学の宝庫
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4月18日は「発明の日」です。 現在の特許法にあたる「専売特許条例」が1885年4月18日に公布されたことに由来します。 これに因み、毎年、4月18日を含む月曜日から日曜日までの1週間は「科学技術週間」とされ、 科学技術についての理解と関心を深めるために、 全国の科学館・博物館などの施設では、科学技術に関するイベントが実施されます。 この科学技術週間に合わせ、文部科学省は、毎年、 科学の知識を親しみやすく示したポスター「一家に一枚」を制作・配布しています。 2019年のテーマは「日本列島7億年」です。 (昨年のテーマは「量子ビーム」でした。) 【日本列島の形成小史】 約7億年前に超大陸ロディニアが分裂し始め、太平洋が誕生しました。 分裂した後、大陸の各断片が地球の裏側で再集合し、新たな超大陸を形成したのが約5.4億年前。 それから約2000万年経った約5.2億年前に海洋プレートの沈み込みが始まりました。 沈み込んだ海洋プレートの一部は、ある深さに達すると融け始め、やがてマグマとして地表面に達します。 これが火山活動へと繋がっていくわけですね。 一方で、沈み込んだ海洋プレートの別の一部は、海溝の堆積物となります。 そして、大陸プレートにくっついて付加体となります。 このようにして、大陸プレートは海溝側へとどんどん成長していくわけですね。 付加体は海溝に沿って形成されるため、地表で観察すると、海溝に平行な帯状の地質が分布することになります。 現在の日本列島の地質は、まさに帯状に分布しています。 日本海が広がり始めたのが約2000万年前で、そこから約500万年かけて日本列島は島弧となりました。 そのとき、本州のほぼ中央部分で折れ曲がったのですが、 その折れ目が引っ張られて陥没し凹地になったのが「フォッサマグナ」です。 伊豆・小笠原原弧がフォッサマグナに衝突し始めたのが約500万年前で、この衝突は今でも続いています。 現在の日本列島に見られる山地のほとんどは、約260万年前に形成されました。 【おまけ】 大陸プレートと海洋プレートがぶつかると、密度の大きい海洋プレートが大陸プレートの下に沈み込みます。 ・・・という説明は、しばしば耳にするところですが、では、なぜ海洋プレートの方が密度が大きいのか? 恐らく、海洋プレートの密度が大きいのではなく、密度の大きいところが海洋プレートなのでしょう。 日本海がなぜ拡大し始めたのか?・・・これは、現在も定説がありません。 日本海拡大の原因を知る鍵が伊豆諸島西部にあるらしいです。 えっ?・・・伊豆諸島って、太平洋側ですよね。 不思議です。 |
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