「量子力学」を学ぼう!
|
|
4月18日は「発明の日」です。 現在の特許法にあたる「専売特許条例」が1885年4月18日に公布されたことに由来します。 これに因み、毎年、4月18日を含む月曜日から日曜日までの1週間は「科学技術週間」とされ、 科学技術についての理解と関心を深めるために、 全国の科学館・博物館などの施設では、科学技術に関するイベントが実施されます。 この科学技術週間に合わせ、文部科学省は、毎年、 科学の知識を親しみやすく示したポスター「一家に一枚」を制作・配布しています。 2018年のテーマは「量子ビーム」です。 (昨年のテーマは「細胞」でした。) 「量子論の父」マックス・プランクが1918年にノーベル物理学賞を受賞してから、 ちょうど100年になるのを記念して、量子に関するポスターが作製されました。 これを機に、現代物理学の1つである「量子力学」を学んでみませんか? 高校3年生の2学期ともなると、間近に迫った大学入試に向けて、毎日がバタバタと慌ただしくなります。 中高一貫であるか否かに関わらず、 理系の物理選択者は、ようやく「電気と磁気」の単元が終わるかな・・・くらいのタイミングで、 最終章の授業は軽くあしらわれ、“滑り込みセーフ!”といった感じ。 センター試験では、この章は選択問題になっており、避けることもできるので、 入試だけを考えれば、まぁ、良いのかな〜・・・と思いますが、 これからの時代に必須の「量子力学」の入門となる大事な章なので、 入試が終わってからでも、しっかり学んでおいた方が良いでしょうね。 さて、高校物理の最終章の内容を見ていくと、一見、理解に苦しむ内容が多く、 “とりあえず、そういうもんだ!・・・と受け入れて、暗記しておこう!”という気持ちになりそうです。 ・「プランク定数」って、何? ・「エネルギーが飛び飛びの値」って、どういうこと? ・運動量の値が、力学で学んだ知識で理解しようとすると、合わない。・・・など。 しかし、物理を暗記科目にしてしまうのは悲しい限り。 せっかく理系なのですから、頑張って理解していきましょう! これらのことを理解するために必要な数学&理科の知識を整理しておきましょう! まず、最終的な目標を設定し、それに必要な知識は何?・・・という感じで遡ります。 最終目標は、次の式で表される「プランクの熱輻射式」を導き出すことにあります。 ![]() この式を導き出すのに必要な物理の知識は「ボルツマンの原理」と「ウィーンの変位則」です。 「ボルツマンの原理」を理解するには、「熱・統計力学」で「エントロピー」を学ばないといけません。 「ウィーンの変位則」を理解するには、「特殊相対性理論」の「エネルギー」を学ばないといけません。 「熱・統計力学」の基礎になるのが、高校物理の「熱」の単元です。 「特殊相対性理論」は、高校物理には登場しませんが、 アインシュタインが特殊相対性理論に至るきっかけになった「電磁気学」の基礎は 高校物理の「電気と磁気」の単元で学びます。 このように考えていくと、高校物理で学ぶことは、現代物理学につながることばかりですね。 これらの物理の内容を学ぶ上で知っておいた方が良い数学の内容は、 「微分積分」「線形代数」「ベクトル解析」です。 「ベクトル解析」は、「電磁気学」に利用します。 「線形代数」は、「相対性理論」に利用します。 「微分積分」は、「熱・統計力学」も含め、いろいろな場面に利用します。 さぁ、これからの時代に欠かせない「量子力学」の扉をたたいてみませんか♪ |
|
|