星までの距離(年周視差)

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天文単位」が求まると、いよいよ星までの距離の求めていきましょう!

まず、近くの星までの距離は「年周視差」を用います。



地球が公転しているならば、星を見上げる角度(仰角)は変化していき、

公転軌道の両端にいるとき、仰角の差は最大になります。

上の図のように、地球がAの位置のときの仰角をα、Bの位置のときの仰角をβとすると、



このθが年周視差です。



年周視差が観測できるということは、地球が公転していることを意味し、地動説の証拠になります。

17世紀の「ケプラーの法則」および「万有引力の法則」以来、

地動説の考え自体は人々に受け入れられるようになっていたものの、

その証拠である年周視差は、まだ観測されていませんでした。

というのも、年周視差の単位は「秒角」、つまり、1度の3600分の1です。

これだけ細かい分解能を得るには、望遠鏡の性能が向上するのを待たねばなりませんでした。

年周視差が初めて観測されたのは1838年であり、

恒星分布図を描いたハーシェルが亡くなった1822年より後のことでした。



さて、年周視差を用いて、星までの距離を求めてみましょう!

年周視差をθ、地球から星までの距離をD、地球から太陽までの距離(天文単位)をAとすると、



となり、星までの距離を求めることができます。


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