「中心極限定理」とは?
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【連載 統計(#05)】から【連載 統計(#06)】にかけて、 正規分布を用いるZ検定にも限界があるので、t分布を用いる検定をしなきゃいけない! ・・・という話になりました。それで、t分布の式を変形していくと ![]() となり、分子が標準正規分布に従うのは、まだ良いとして、分母は一体、何?・・・となりました。 この分母を理解するには「カイ2乗分布」という確率分布を理解しないといけません。 またまた、よー分からん確率分布が登場してきました。 統計学の専門書にカイ2乗分布の項目は確かに掲載されていますが、 それらの多くは「適合度検定」をするためのツールとしてです。 t分布を理解するためにカイ2乗分布が必要である、という言い回しを、あまり見たことがありません。 二項分布、正規分布、カイ2乗分布、・・・いろいろ確率分布が出てきました。 いろいろあって、ややこしい。一体、いつ、どれを使えばいいんだ?・・・となります。 統計学の講義を聞いていると、「とりあえず正規分布でZ検定しておいたらOK!」というのを時々聞きます。 身も蓋もない言い方ですが、まんざら間違っていません。 ほとんどの場合、これで事足ります。 ただ、どうして正規分布でOK!なのか、その理由は説明されません。 理由を知らずして、使用する・・・怖い現象ですね。 教わる立場のときは、これでも良いですが、教える立場になると、そういうわけにはいきません。 皆、最初は新米なので、「ごめん、間違っていた。」で許されますが、 例外なく全員がベテランになっていき、若い者を教える立場になっていきます。 その時に、責任ある教育ができるよう、今から準備しておいて欲しいものです。 なぜ、多くの場合t分布の代わりに正規分布でもOK!なのか? カイ2乗分布がt分布や正規分布と、どのような関係にあるのか? これらの疑問を解く鍵は「中心極限定理」にあります。 「中心極限定理」?・・・何だ、それ?・・・詳しくは授業にて♪ |
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