金属結合
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原子番号が11であるナトリウム原子の電子配置は 1s22s22p63s1 であり、閉殻していません。 このため、単独の原子としては不安定です。 まわりに、塩素原子など、陰イオンになりやすい原子があれば、 その原子に電子を与えることで陽イオンになることができます(イオン結合)。 しかし、陰イオンになりやすい原子がないときは、電子を与えることができません。 そんな場合でも、ナトリウム原子どうし、お互いの軌道を重ね合わせ、各原子が、 それぞれの軌道から、瞬間瞬間は、電子を相手の軌道に放出することで、閉殻構造をとることができます。 ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 【金属結合】・・・陰イオンになりやすい原子が周りにいないときは、どうしよう? (01)金属結合(高1)・・・原子どうしで軌道を重ね、最外殻の電子を泳がせよう! (02)自由電子(中2)・・・特定の原子に固定されず、軌道の重なりを伝わって金属全体を移動できます。 (03)金属光沢(中1)・・・入射した可視光線を自由電子が反射するからです。 (04)熱・電気の良導体(中1)・・・自由電子の移動によって、熱や電気のエネルギーが運ばれます。 (05)展性・延性(中1)・・・自由電子が動きながら原子を結びつけています。 (06)リチウム(高1)・・・リチウム原子どうしで軌道を重ね、2s の電子を泳がせよう! (07)ナトリウム(高1)・・・ナトリウム原子どうしで軌道を重ね、3s の電子を泳がせよう! (08)カリウム(高1)・・・カリウム原子どうしで軌道を重ね、4s の電子を泳がせよう! (09)ルビジウム(高1)・・・ルビジウム原子どうしで軌道を重ね、5s の電子を泳がせよう! (10)セシウム(高1)・・・セシウム原子どうしで軌道を重ね、6s の電子を泳がせよう! 【合金】・・・異なる金属元素、あるいは、金属元素と非金属元素から成る物質です。 (11)合金(高2)・・・組織状態の違いから、「金属間化合物」と「固溶体」に分けることができます。 (12)金属間化合物・・・2種類以上の金属元素が簡単な整数比で結合した化合物です。 (13)固溶体・・・「置換型固溶体」と「侵入型固溶体」に分けることができます。 (14)置換型固溶体・・・主成分金属の結晶を形成する原子の一部が別の金属原子で置換された固溶体です。 (15)侵入型固溶体・・・主成分金属の結晶の間隙に別の原子が入り込んだ固溶体です。 (16)ヒューム・ロザリー・・・「ヒューム・ロザリーの規則」を見出したイギリスの金属学者です。 (17)ヒューム・ロザリーの規則・・・2種類の金属からなる合金の溶解度などに関する規則です。 (18)ネビル・モット・・・経験則であった「ヒューム・ロザリーの規則」に理論的な裏付けを与えました。 「元素の周期表」に戻る |
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