接触法
|
|
現在、硫酸の工業的製法は「接触法」と呼ばれるもので、 二酸化硫黄を酸化して三酸化硫黄にする際、触媒として酸化バナジウムを使います。 ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 【接触法】・・・5族元素であるバナジウムの酸化物を触媒として利用した硫酸製造法です。 (01)接触法(高2)・・・ある物質を、触媒と接触させることによって、別の物質に変化させる方法です。 (02)酸化バナジウム・・・硫酸製造に用いられている触媒です。 (※)触媒として「酸化バナジウム」に注目したヒントは 「鉛室法」にあったかも知れません。 (03)反応@・・・ V2O5 + SO2 → V2O4 + SO3 。 (04)反応A・・・ V2O4 + 2SO2 + O2 → 2VOSO4(硫酸バナジル)。 (05)反応B・・・ 2VOSO4 → V2O5 + SO2 + SO3 。 (06)収支・・・ 2SO2 + O2 → 2SO3 。 【硫黄】・・・硫酸製造の起点物質となる二酸化硫黄は、硫黄を燃やすことで得られます。 (07)硫黄の元素記号・・・“燃える石”を意味するラテン語「 sulphur 」の頭文字です。 (08)硫黄(高2)・・・点火すると、青い炎を上げて燃え、二酸化硫黄になります。 (09)ハーマン・フラッシュ・・・1894年に「フラッシュ法」を考えたアメリカの化学者です。 (10)フラッシュ法・・・硫黄の純度を上げる方法です。 自然硫黄ができる反応を、一旦、巻き戻します。 (11)カール・クラウス・・・1880年に「クラウス法」を考えていたドイツの化学者です。 (12)クラウス法・・・硫化水素から硫黄を造る方法です。 触媒の都合上、デビューは遅れました。 (13)硫化水素(高2)・・・石油精製の際に出てくる硫黄酸化物から造ります。 (14)水素化脱硫・・・硫黄酸化物に水素を反応させると、硫化水素になります。 (※)結果的に、化学工業で重要な硫酸を、石油精製の産業廃棄物から製造していることになります。 「酸と塩基」に戻る |
|
|