鉄の製錬@(製鉄)
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インド・ヨーロッパ語族の中で最古の文明を築いた「ヒッタイト人」は、 鉄器を使った最初の民族と考えられています。 紀元前18世紀に、小アジアの先住民を支配して、王国を樹立したわけですが、 そのときに、征服した民族から、製鉄技術を受け継ぎました。 紀元前12世紀に、ヒッタイト人が滅亡した後、オリエント世界全体に製鉄技術が拡散しました。 ![]() 学ぶ項目を、ステップを細かく分けて一覧にしました。 「この項目は大丈夫だな。」と思うものは飛ばしてもらって結構です。 自分に必要な項目だけを学べば良いでしょう。 カッコ内は、文部科学省の学習指導要領に従った、目安となる履修学年です。 (01)隕鉄・・・鉄とニッケルの合金からなる隕石です。 金属器時代が始まる前から使われていました。 (02)金属器時代・・・製錬技術の発明をもって金属器時代の始まりと考えられています。 (03)鉄の製錬(高2)・・・「赤鉄鉱」や「磁鉄鉱」などの鉄鉱石が原料となります。 (04)赤鉄鉱(高2)・・・主成分は酸化鉄(V)Fe2O3 。 (05)鉄(V)イオン・・・4s 軌道の2個と 3d 軌道の1個、計3個の電子が抜けると半閉殻で安定します。 (06)酸化鉄(V)(高2)・・・コランダム構造をしています。 (07)コランダム・・・酸化アルミニウム Al2O3 を主成分とする鉱石です。 (08)コランダム構造・・・六方最密充填構造をとる酸化物イオンの隙間の 2/3 にアルミニウムイオンです。 (09)磁鉄鉱(高2)・・・主成分は四酸化三鉄 Fe3O4 。 鉄イオンの酸化数は?・・・ 8/3 ? (10)四酸化三鉄(高2)・・・逆スピネル構造をしています。 (11)スピネル・・・ MgAl2O4 を主成分とする鉱石です。 「尖晶石」とも言います。 (12)スピネル構造の酸化物イオン・・・立方最密充填構造をとり、2種類の隙間が生じます。 (13)スピネル構造の陽イオン・・・八面体間隙に3価の陽イオン、四面体間隙に2価の陽イオンです。 (14)逆スピネル構造・・・八面体間隙に2価の陽イオン、四面体間隙に3価の陽イオンが入っています。 (15)コークス(炭素)・・・空気(酸素)と反応させて、一酸化炭素 CO を作っておきます。 (16)製鉄@・・・赤鉄鉱由来の酸化鉄(V)を一酸化炭素で還元します。 これで、すべて四酸化三鉄に。 (17)製鉄A・・・四酸化三鉄を還元します。 これで酸化鉄(U)になります。 (18)製鉄B・・・酸化鉄(U)を還元すると、鉄(銑鉄)になります。 「酸化と還元」に戻る |
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