秩父札所・第3番常泉寺(岩本寺) |
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光明寺を出て参道を下った所がクランク状の十字路になっていて、その辻に「みぎ三番、面納経所、ひだり二番」と、はっきりと読み取れる道標があった。その新しさが気になったので道標の裏面を確かめたら、昭和五十年(1975)秋、秩父市、と彫られていた。そう云えば他にも昭和五十年に整備された道標があったような気がする。
同じ場所に古い道標がある。「右三番道・左四番道」と刻字されていた。これも、心求(高橋喜兵衛)・はまを願い主とする道標で、元禄から宝永年間に建てられたものだと説明札にある。道標からは大坂屋喜兵衛の名が読み取れるが、大坂屋は高橋喜兵衛の屋号なのかもしれない。高橋喜兵衛は商人なのだろうか。この十字路を直進すると第四番金昌寺に向かうことになるので、第三番常泉寺へは右折して進むことになる。 通りの右側に集会所の様な建物があり、その広場に大きな自然石で二基の石碑が建てられていた。その一基には、「接取不捨」と刻まれ、もう一基には、「庚待塔」と刻字されていた。「接取不捨」は正しくは「摂取不捨」と書くのだろうと思うが、その意味は、佛はこの世に生きるものすべてを見捨てず、仏の世界に救い上げるという云うふうに説明されている。 |