はなまつりとは、お釈迦さまのお誕生を祝う行事のことで、「仏生会」「灌仏会(かんぶつえ)」ともいわれています。
お釈迦さまは今からおよそ2500年前、ルンビニーという美しい花が咲く花園で、4月8日にカピラ城主(現在のネパール)「浄飯王(じょうぼんのう)」とその妃「摩耶夫人(まやぶにん)」の王子としてお生まれになりました。
その時、天からは甘露(かんろ)の雨が降り、生まれたばかりの王子は立ち上がると七歩あゆまれ、「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげゆいがどくそん=あらゆる国土、あらゆる生きものを観察したうえで、戒律を守ること、自分の心を見つめること、ものごとを正しく判断すること、善い行いをすることにおいて、自分と同じ境地にいるものはいない)」と、自身が仏陀となるために生まれてきたことを宣言されたと伝えられます。
この時の甘露の雨は天の神々が王子の誕生を祝福したもの、七歩のあゆみは六道(地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天)の輪廻(りんね)を離れたことを意味します。