51S-1ダイヤル機構部組立手順

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2000年5月6日 JE1ATW

 

 


1.PTO、扇形ギアエンドポイント調整

(1)ギアトレインを組み上げる前に、PTOのエンドポイントが、スラグラックを上下させる扇形ギア(@)の稼働エンドポイント以内に来る様にして、ギアを組み上げる。組み上げた後はPTOと扇形ギアを連動するので、ギアの止めネジを緩めないと調整が出来ない。なお、PTOのエンドポイントはPTO回転軸の横に付いているラッチギア(A)で決まる。

(2)調整後、電源を入れてPTOのエンドToエンドの周波数が3.5MHz(+60KHz)〜2.5MHz(−60KHz)になっている事を確認する。

(3)PTOのラッチギアの噛み合わせが悪い場合は、ラッチギア飛ばしが発生する事が有るので注意する。この場合は手でラッチギアの噛み合わせ位置を元に戻す。

 


2.バンドスイッチ、カウンタのシンクロ

(1)バンドスイッチ部の各ウエファーが2メガの位置に来るようにセットする。バンドスイッチ(B)のつまみ部の固定ネジ及びバンドスイッチのつまみ部と機構部の止め具を仮止めし、バンドスイッチを0メガ、1メガに切り換え、MF帯の切り替えスイッチ(C)の接点が丁度ウエファーのランドに接触する位置でスイッチの位置を決める。

(2)バンドスイッチとカウンタのMHz表示(D)のギアにチェーンを掛け、バンドスイッチを切り換えた時に適切な表示が出るように調整する。

 


3.ダイヤル目盛り合わせ

(1)電源を入れ、マーカーで0ビートを取り、ダイヤル目盛り(E)の0を合わせる。

(2)0を合わせ目盛り盤を止める時には、目盛り盤を外しネジを締めること。さもないと、ネジを止めるときのレンチが斜めに入り、ネジの頭をなめてしまう恐れがある。なお、このネジ止めは頑丈にしておかないと、エンドポイントに突き当たった時のショックで目盛り盤の位置がずれる。

 


4.100KHzカウンタ合わせ

(1)7.000MHz(例)の基準発信を外部より与え、100KHzカウンタ(F)が0になる様にリンクのギア(G)をフリーにして調整する。0と9の境目は、目盛り盤が凡そ96〜98でカウントアップする位置がよい。また、100KHzカウンタが0以前になる場所でサブ表示が赤色表示になっている事を確認する。

 


5.メインノブギア噛み合わせ調整

(1)最後にフロントパネルを組み上げる時に、メインノブ側のギアと目盛り盤側のギア(H)を合わせるが、この当たりによってメインノブのタッチが変わる。フロントパネルを上方に引き上げながら各ネジを止めると当たりが軽くなり、メインノブの回転も軽くなる。

 


以上