プレリュードの付属品組み込み

カーナビの取り付け

センターコンソールにDIYで収まったカーナビ
念願のカーナビ  機能・使い勝手とも上々


継続検査の機に取り付けたETCですが、その快適さに気をよくし、この際カーナビも…と思い立ち、平成16年12月2DIN一体型のカーナビを購入し自分で取り付けました。どちらも贅沢な装備品ですが、一度その便利さを味わうともう元には戻れません。

日本橋の電気専門店街へ

初めてのカーナビですが、もとより自分で取り付けるつもりです。仕事の帰りに日本橋電気商店街のカーナビ専門店へ立ち寄り、KENWOODのHDV-910を購入しました。自宅近くにもカー用品店がありますが、値引き交渉に臨むなら競合店の並ぶ日本橋電気商店街だと改めて実感しました。税抜き本体29万8千円が、税込みで17万円。 自宅近くのカー用品店では、22万円でした。

私的お気に入りのカーナビ
KENWOODのハードディスク・カーナビゲーション HDV-910

取り付けキット

カーナビ本体をクルマに取り付けるには、そのクルマに合った取り付け金具と配線コネクタが別途必要です。

純正取り付け金具の形状を見た限りでは、1DINサイズ2段でも、2DINサイズ一体型でも、一般に市販されているカーステレオやカーナビはそのまま取り付けられそうです。カーナビ購入の際、「カーナビの取り付けに純正カーステレオの金具は使えないか?」と店員に尋ねましたが「使えない」との答えでした。店員曰く、ホンダ車の場合は、純正装備品に合わせた特殊な取り付け方で、市販のカーナビにはそのまま流用できないのだそうです。

取り付け金具
オデッセイ用の取り付け金具
店側でもクルマの型式に合う取り付けキットをあたってくれましたが、在庫で適合するものがないようです(…とてもマイナーなクルマですから)。カーナビ購入と併せ、指定の取り付けキットを後日取り寄せてもらいました。
手元に届いた取り付けキットはオデッセイ用です。肝心の取り付け金具はカーナビ本体の後側でクルマとネジ止めする形状になっています。前のクルマ(2代目プレリュード E-AB)で、これと似た方法で1DINサイズのカーステレオを取り付けたことがありますが、この取り付け金具が合わないことはすぐ判明しました。

パネル枠と配線コネクタはそのまま使えます。取り付け金具だけが、結局無用になりました。プレリュードの純正カーステレオの取り付け金具は、そのまま購入したカーナビ本体にジャストフィットしました。

純正取り付け金具「ポン付け」カーナビ本体
純正取り付け金具がジャストフィットする

GPSアンテナの設置

GPSアンテナの設置場所は、リアトレイにしました。(ハイマウント・ストップランプの下に隠れています)

リアトレイのハイマウント・ストップランブ
ハイマウント・ストップランプの下に隠れたGPSアンテナ

ハイマウント・ストップランプを取り外した箇所が四角くくり抜いてあり、車体部分がGPSアンテナを置くのにちょうどいい大きさで平らになっています。ここにはリア・ワイパーの配線が通っていたのですが、GPSアンテナのじゃまにならないよう引き直ししました。

リアトレイ(車内側)
ハイマウントストップランプを取り外す
(マウスオンでロールオーバー)

GPSアンテナ本体はそれ自体磁石で車体にくっつくのですが、念のため両面テープで固定しておきます。車体直付けなので、カーナビ付属品の金属シートを下に敷く必要もありません。ハイマウントストップランプの平たい部分がGPSアンテナの上に覆い被さる格好で、さしたる受信障害にはならないようです。

リアトレイの裏側
リアトレイの裏側に潜り、ワイパーの配線を引き直す

車速パルスの配線

数日前にETCの移設作業を終え、センターコンソールから純正カーステレオを取り外したところです。

センターコンソールの裏側
奥のコネクタから車速パルス線を探す

カーステレオ用の20ピンコネクタ、FM・AMアンテナケーブルの端子と、インターネットで調べた車速パルスの配線が見えます。 ここに、カーナビ本体に接続するGPSアンテナのケーブルとパーキング・バック・車速信号コードを引き込みます。車速パルスの配線は「Sony Mobile」で調べました。 これだ!と探り当てた配線は、実は違っていました。 間違いに気づくまで、車速パルスがとれない原因が判らず悩みました。

配線の引き回し

GPSケーブルとバック信号コードの配線にあたって、車内の内装材の一部取り外し作業が伴います。サイド・シルのプラスチックの覆いと後席の内装を外せば、運転席周りからトランクルームまで配線作業ができます。

後席の内装を外すには、その前に後ピラーの内装を外す必要がありました。内装は取り付けフックで車体にはめ込まれているので、隙間から手を入れて力任せにベリベリッと剥がしていきます。手の甲は小さな引っかき傷だらけになりました。

取り付けフックの形状と位置を調べずに剥がし始めたので、慎重に作業を進めましたが、後ピラーのプラスチックの小さなフックを一つ壊してしまいました。また、取り外しに難渋して気付かぬまま内装材にも引っかき傷をつけていました。

車内後方リアピラー上部

内装パネルの取り外しで引っかき傷をつける

フックの片割れ

内装パネルのフックが潰れる


トランクルーム内の作業でバック信号を取る際、内装材の取り付け穴を少し破り、無理に引き抜こうとした取り付けピンも潰してしまいました。後でクルマの整備手帳を見ると、ピンの外し方が載っていました。勉強不足でした。

トランクカーペット
トランクカーペットを留めるピンの穴

GPSアンテナのケーブル長は5mもありますが、リアトレイからセンターコンソールまで引き込むのにちょうどいい長さでした。パーキング・バック・車速信号コードは、カーナビ本体に接続するコネクタで一つにまとめられています。配線の引き回しにあたり念のため5mm径のコルゲートチューブで被覆しておきました。

カーナビの配線の束
センターコンソールに配線を引き込む

午前11時から始めて午後1時30分に一旦休憩に入り昼食をとった後、近所のカー用品店に部品を買い足しに行ってから午後3時に作業再開、日が翳り始めた4時過ぎに終了しました。

取り付け1日めは、GPSの取り付けとバック信号コードを配線して終了です。屋外の駐車場での作業で、寒い一日でした。

アンテナケーブルの分岐

今回、付属品のフロントガラスに貼り付けるTV・FM−VICSアンテナは取り付けません。また、VICSビーコンユニットなど別売のオプションも見送りです。

カーナビの付属品
TV・FM−VICSアンテナのセット

テレビは見られなくても構いませんが、FM−VICSは機能させたいところです。そこで、クルマのアンテナケーブルから分岐して接続することにします。 アンテナケーブルの分岐には、家庭用テレビの2分配器を流用しました。 分配器につなぐケーブルと接続端子は、ありあわせの物で加工しました。

テレビの分配器を流用する
分配器でアンテナケーブルを分岐する

この分配器は(10〜1335MHz)と使用範囲が記してあり、AM放送の周波数帯は使えないようです。

分配器はセンターコンソールの奥底に両面テープで貼り付けました。後は配線をコネクタで接続し、カーナビ本体をクルマに組み込むだけです。とりあえず動作すればよいので、主電源は純正カーステレオのコネクタからとりました。 カーナビ背面のスペースに余裕がなく、配線を収める際少しつかえました。

動作確認

コネクタをつなぎ、カーナビ本体に通電すると、かすかにハードディスクの動作音が聞こえ、起動し始めました。本体背面に冷却ファンもありますが、いたって静かなものです。 最初、東京駅前を表示していましたが、しばらくすると正確に現在地を表示しました。

カーナビ取り付け完了、起動確認
何ごともなく起動して、現在地を表示する

GPS衛星は(8チャンネルの内)5〜7個捕捉しています。

FM−VICSも受信し、道路交通状況を表示しています。 当然ながらFM放送もOKです。カーナビの機能に目が向きがちですが、カー・オーディオに定評のあるメーカーらしく、聴きなれた純正カーステレオと比べて、純正スピーカーでもいい音を聴かせるといった印象です。

AM放送は選局しても聞けません。交通情報もAM放送と同じ周波数帯なので、こちらも利用できません。アンテナケーブルの分岐に使った分配器のためなので、改善は後日の課題とします。

DVDやMDの出し入れに液晶表示パネルを開閉します。1-3-5速のシフト位置でもシフトノブとは接触しません。ただし、パネルを開いた状態ではシフト操作に差し障りがあるので要注意です。

液晶表示パネルの開閉具合
液晶表示パネルの開閉にも支障なし
(マウスオンでロールオーバー)

車速パルスが入っていない!?

年末年始の帰省で、妻の実家宅まで往復しました。 カーナビ取り着け後の初走行です。嬉しいことに、一般道も高速道路も、パルス学習中を表示しつつ、極めて正確に地図上をなぞっていきます。

肝心の車速パルスですが、問題発生です。

2日目の朝エンジンをかけ、カーナビが起動してすぐ、車速パルスが入っていないことを警告する大きなダイアログが表示されました。一番最初の起動から走行しはじめるまで、このダイアログはなかったように記憶しています。

接続確認メニューの車速パルスがONになっていないのは最初の動作確認で気づいていました。が、その時点ではまだ走らせていなかったので、特に気にとめていませんでした。走らせてからはパルス学習の表示があり順調に機能していると思っていました。 仕上がり上々で間違いなく取り付けたはずなのに…と、少しショックでした。

もちろんこの時点では、何が不具合の原因なのかさっぱりわかりません。 車速パルスがとれない原因は、自分で究明するしかありません。

原因究明・試行錯誤

まず最初に疑うのは、車速信号コードの断線、圧着コネクタ部分での接触不良です。カーナビ本体に接続するコネクタから圧着コネクタ、さらにクルマ側のコネクタの間の導通をテスターで確かめました。しかし異常は認められませんでした。

クルマ側の車速パルス線を再度確認しました。「Sony Mobile」で参照した資料が、自分のクルマに合っているという確証はありません。5代目プレリュードも前期型(2種類)と後期型(1種類)の合わせて3種類の資料がありました。私のクルマは後期型のGF-BB7ですが、資料はGF-BB6のものです。コネクタは正に資料に示す位置にありますが…。 奥まった位置にあるコネクタをじっくり覗き込んで見て、初めて気付きました。

14ピンコネクタ
14ピンコネクタ 紛らわしい信号線

資料(GF-BB6)では、18ピンコネクタ(6ピン+6ピン+6ピン)ですが、私のクルマは14ピンコネクタ(4ピン+6ピン+4ピン)です。中央6ピンの指定の位置に青・白の配線を見つけて安んじ、うかつにもコネクタそのものを確認しませんでした。

さらに、圧着コネクタを取りつけた配線をひねってよく見ると、「白地に青線」です。その左にもよく似た色の配線があります。そちらは「青地に白線」です。コネクタの型が違えば、ピン割り当てが違っても当然…。「Sony Mobile」の資料にある車速パルスの「青/白」線は、私のクルマでは、その「青地に白線」かもしれません。

圧着コネクタを付け替える
圧着コネクタを付け替える

圧着コネクタを別に付け直して接続し、カーナビを仮組みしました。カーナビを起動すると、期待に反し相変わらず例のダイアログが表示されます。リセットしても変わりません。

こうなれば確実にわかっているECUのコネクタから車速パルスを取り出すしかありません。「ADDZEST」のフィッティング・マニュアルでは、ECUの車速パルス線が示されています。 このクルマのECUは助手席の前にあります。内装材とフロアカーペットをめくり、ナットを外して取り付け金属板ごとECUを車体から浮かせ、コネクタを探します。

ECUの車速パルス線を探す
ECUの車速パルス線を探す

ありました。車速パルスの「青/白」線は、ここでも「青地に白線」です。センターコンソールからECUまで車速信号コードを引き直し、この車速パルス線に圧着コネクタを付けて接続し、カーナビを仮組みしました。これで完璧(なはず)です。

カーナビを起動…。 しかし無情にもまた、大きなダイアログが表示されました。リセットしても同じです。接続確認メニューでも、車速パルスはONになっていません。万策尽きたようです。失意の内に、カーナビ本体を元どおり組み付け、作業終了としました。

試走して完了

「カーナビ本体の初期不良? それともクルマを走らせるまで、車速信号コードが接続されているかどうか判別できないのでは?」 一縷の望みを胸に、クルマを300mほど走らせ、駐車場に戻って接続確認メニューを見ました。車速パルスがONになっています。

カーナビの接続状況を確認する
パルス情報が点灯  正常に機能しているようです

カーナビを再起動させても、例のダイアログは表示されません。クルマを走らせると、その経路が地図上に青点で表示されるようになりました。

動作確認。これで、カーナビ取り付けは完了です。

運転席からカーナビ(左)とETC(右)
カーナビの視認性、操作性も問題なし

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