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番外 しまなみ海道周遊ドライブ

来島海峡大橋
来島海峡大橋


瀬戸内海の『しまなみ海道』へ周遊ドライブ

『しまなみ海道』は“サイクリストの聖地”として人気です。当初は自転車で島めぐりを思い描いていましたが、高齢(?)の妻にサイクリングを強いるのは酷なので、クルマでじっくり観光名所巡りします。

平成31年(2019年)

3月21日(木)

この旅行でメインの『しまなみ海道』は、四国の今治から尾道へ渡ります。

いつものように早朝未明に出発。ルートを湾岸線にとって臨港コンビナートの傍を通り過ぎると、照明きらめく工場(塔槽群)の夜景が綺麗です。図らずも、初めて見た妻は“コンビナート萌え”でした。

雨あがりの曇り空、明石海峡は白波がたつ強風。明石海峡大橋は横殴りの吹きさらし。こんな荒天時に規制速度を超えて走るクルマはいません。

あっ・・・カメラ、忘れた

出発してから、カメラの用意がなかったことに気づきました。やむなく(試しに)スマートフォンで旅の写真を撮ることにします。

二度目の讃岐も昼食はうどん。金刀比羅参りの前に腹ごしらえ。

灸まんうどん
讃岐うどんのお店

琴平駅周辺から表参道まで金刀比羅参りの観光客で賑やかです。駐車場の呼び込みもそこかしこ、そこはスルーして海の科学館に直行します。参道のすぐ近くにあって駐車場が利用できます。2時間の駐車料金内で参拝から帰り着くようにします。駐車時はガラ空きでも、戻る頃には予想に違わず満車でした。

海の科学館
海の科学館

参道を一之坂鳥居まで上がったところで、妻は冬コートが不要になりました。持ち歩くのも面倒なので一旦戻ってクルマに残しました。仕切り直しに(?)参道沿いの喫茶店で休憩します。

金刀比羅宮門前の参道
金刀比羅宮門前の参道

一之坂から急な石段が続きますが、実家近くの階段道で慣らしているせいか、妻は案外平気です。

神社仏閣で朱印を集めている妻は、ここも目ざとく社務所門先の御守所を見つけました。

御守所で朱印
御守所で朱印

長い石段に一息つけたい頃合いで旭社に到着。見上げるほどに壮麗な二重入母屋造の社殿は、硬貨(お賽銭)を投下したくなる観光名所といった風情です。写真も撮らず回廊の休憩所でしばし見入っていました。拝礼して御前四段坂に向かいます。

御本宮
御前四段坂 御本宮まであと少し

観光客で賑わう御本宮に到着、拝礼。私的な見どころは絵馬殿。海の神様らしく、航海安全を祈願する船の絵馬が多数掲げられています。

絵馬に混じって奉納展示されているのは海洋冒険家のヨット、アルミ缶をリサイクルして太平洋横断を成し遂げた由。科学技術の進歩した現代にあっても、コンピラさんの霊験はあらたかです。

もうひとつのお楽しみは高台から眺望。讃岐富士を望む讃岐平野の眺めは春霞の中でした。

絵馬殿
絵馬殿

次の目的地はテクスポート今治、今治タオル本店でお買い物です。多種多様の品揃えにいろいろ目移りしますが、日用的にお手頃な1枚1000円のタオルを5枚お土産にしました。

観光物産店だけでなく地元のスーパーマーケット(フジグラン今治)にも立ち寄ります。農産物に限りませんが、自宅周辺のスーパーでは見かけない地方色濃い商品を見つけるのが楽しみです。お買い物は愛媛特産の柑橘類、ありきたりな選択ですが、美味さ満点ならいいでしょう。

今治タオル
今治タオル本店

時間に少し余裕があったので、来島海峡を臨む糸山公園に寄り道します。しまなみ海道サイクリングの終点らしく、クルマで訪れる観光客に混じって、多くのサイクリストで賑わっています。

いいね(と、少し羨ましがってみたり)

速い潮の流れが海面に模様を描いています。

来島海峡大橋
潮流さざめく来島海峡

本日のお宿は、街外れの静かな漁港にある“魚がうまい”と評判の民宿。観光のオフシーズン、インターネットで空室・予約状況を見ながら、旅行間際まで計画を練る余裕がありました。

民宿名駒
名駒の民宿 

美味しい食事も旅行の楽しみ。堪能しました。

3月22日(金)

絶景ポイント『亀老山』は名駒のすぐ近くです。サイクリングのコースに含めて300mヒルクライムすれば達成感も加わって、眺める景色も一層すばらしいものに見えるでしょう(ね?)。

亀老山
標高301m 亀老山 クルマで楽々

今日も曇りがちの空模様、遠く霞、空も海も鈍い色調の景色です。少し風もあって肌寒かったので早々に撤退しました。

亀老山の展望台
亀老山の展望台 眼下に望む来島海峡

しまなみ海道のサイクリング・コースは随所に青線の道標があって、これに沿って走れば迷わず今治と尾道の間を往来できます。

今治と尾道の間を自転車で70km余り1日で一気に駆け抜けるなら、遠回りする海岸沿いのルートより島の内陸を縦断するコースを選ぶでしょう。(たぶん)

今日はクルマなので、少し海岸沿いを走ってみます。沿道に造船所があって建造中の巨大な運搬船を目にします。国内有数の造船業は今治を象徴するものですね。

吉海
大島の海岸沿い 青線の道標
(マウスでロールオーバー)

本日の観光地巡りは大三島の大山祇神社と尾道の千光寺界隈を予定しています。高速道路で島伝いに長大橋梁を渡っていきます。

大島大橋
大島大橋を渡り伯方島へ(Drive-Recorder映像)

次の伯方島で桜の名所開山公園に寄り道します。展望台からの眺めはいいのですが、開花の時期に早く訪れる人はほとんどありません。

開山公園
標高148m 開山公園の展望台

なお、伯方島ICの上り(広島行き)のランプウェイから本線合流は、初見でヒヤリ・ハットです。ゼブラの先、車線境界線(破線)で車線変更できる区間が(予想外に)短いので、割り込み・急ブレーキを誘発しないよう、本線のクルマをよくみて充分な加速が必要です。ご注意あれ。

大三島橋
大三島橋  海の上を行き交うサイクリストたち

大三島ICの近く多々羅しまなみ公園(道の駅)は、眺めのよい海辺の観光地らしい賑わいです。大山祇神社は、しまなみ海道の往来からは少し離れていて静かな雰囲気です。

しまなみの駅御島(道の駅)でクルマを停め置き、大山祇神社に参拝します。

大山祇神社
大山祇神社

お目当ては大山祇神社宝物館。国宝・重要文化財の刀剣・鎧兜などが数多く展示され、それぞれ意匠を見較べられて興味深いです。お昼時でお腹が空いてきましたが、隣接する大山祇神社海事博物館の展示物もじっくり観察してきました。

大山祇神社海事博物館
大山祇神社海事博物館 大きなプロペラが御出迎え

公園のベンチで休憩・昼食します。満開の彼岸桜の下で、近くの和菓子店で買った御饅頭を頬張りました。ゆるりとくつろぐひととき。

青の洞窟
大三島藤公園

次の観光地巡りは尾道。本日の宿泊先はさらに遠方にあるので、急かすことはしませんが、行動予定時間は一応管理します。

往路で横目に見た多々羅しまなみ公園は、またいつかサイクリングの折に寄り道します。

多々羅大橋
多々羅大橋 愛媛と広島の県境

大三島ICから尾道の最寄りのICまで高速道路をひた走ります。

多々羅大橋
多々羅大橋を渡って生口島へ

生口橋
生口橋を渡って因島へ

因島大橋
因島大橋を渡って向島へ

新尾道大橋
新尾道大橋を渡って尾道へ

観光客が行き交う尾道市街に入り、市庁舎横の市営駐車場に直行します。

尾道は街中を散策するつもりで、特に下調べしていません。とりあえず千光寺に向かいます。JR山陽本線の千光寺踏切を越えて階段道。コンピラさん同様、足腰が達者なうちに楽しむ観光地です。

千光寺へ続く石段
千光寺へ続く階段道

階段を上り飽きた頃合いに『猫の細道」に出合います。妻はさっさと横道に入っていきます。

猫の細道
猫の細道

傾斜地にできた路地裏のような小路。アンティークなお店が散らばる“猫も居心地よさそうな”界隈に入りました。妻の好みに合って、雑貨に囲まれたような和みの雰囲気を楽しんでいます。

尾道アート館のテラス

尾道アート館のテラス

ねこグッズのお店

ねこグッズのお店


また千光寺に向けて階段道を進むと尾道市街の眺望が開けてきます。

天寧寺三重塔
三重の塔と尾道の街並み、尾道水道

夕刻近く境内はほどよい賑わい。観光客向け(?)修行の鎖場に少し惹かれましたが、心準備ない(と怪我する)ので止めます。大仙堂の数珠の仕掛けが面白い。

帰りに本通り商店街の珈琲店に寄って休憩し、本日の観光は終了です。

大仙堂

大仙堂 パチパチ珠

>尾道浪漫珈琲

アンティークな珈琲店


宿泊先は尾道市街から少し離れた山里です。駐車場が広く、ゆったり温泉もあります。部屋数が多い分、旅行間際の予約も余裕ありでした。

尾道ふれあいの里
尾道ふれあいの里

3月23日(土)

旅行3日目は帰り道すがらの観光です。お昼過ぎまでお天気が持ちそうなので、岡山後楽園を散策します。

鶴鳴館
岡山後楽園 鶴鳴館

入口すぐ、鶴鳴館で掛け軸の展示があったので覗いて見ます。水墨画の即売も兼ねていたようですが、私的に無縁です。歴史に残る偉人が遺した(大)筆書きも展示されていて、山田方谷、伊藤博文、西郷隆盛、東郷平八郎・・・など、じっくり見るうちに先人の息遣いを感じる思いがしました。

Ponte Vecchio
岡山後楽園

1時間あまり園内を散策して、すっかりお腹が空きました。昼食を兼ねて、園内の茶店であんみつを頂きました。

福田茶屋のあんみつ
あんみつ 空腹に笑みがこぼれる

ここから、私的“黒歴史”。
ゆったりと庭園散策の時を過ごし、公園駐車場に戻ってみると、マイカーの姿がありません。心中動揺しました。クルマを停めた場所の思い違いに気づくまで、ボケと思い込みの罠に嵌まっていました。駐車場の門番の方、県警には大変お騒がせご迷惑をお掛けしました。深く反省。
以上、愚にもつかない出来事でした。

次の目的地は、特別史跡『旧閑谷学校』。帰路周辺の国宝を検索する中で知りました。

旧閑谷学校
山水閑静 旧閑谷学校

昼過ぎから雨。観光には生憎の空模様ですが、閑静な景観にそぼ降る雨がいい雰囲気を醸し出しています。

旧閑谷学校
旧閑谷学校の沿革 苔むす庇の掲示板

旧閑谷学校
旧閑谷学校ゆかりの偉人略歴

辺鄙な山間にあって世俗的な観光地らしさは微塵もありません。

旧閑谷学校

案内図 石塀を模した台座

旧閑谷学校

火灯窓


三百有余年を経て現存する講堂は、古より受け継がれる庶民教育の遺風をその内に秘め、ここにひっそりと残っています。今日の祖国の繁栄の礎を見た思いです。

旧閑谷学校
国宝の講堂

藁座布団
藁座布団  勉学に精進できそう

ここで観光地の見物は終了、帰路につきます。

夕刻、山陽自動車道から中国自動車道の道行く先に長い渋滞が発生しています。カーナビに自宅までお気楽にルート案内させたくてメニュー操作画面をいじりました。が、JCT(ジャンクション)経由で転進するルートがどうにも選択・設定できません。ルートの経由地が地上でなく高速道路上に設定できればいいのにね。新しいカーナビ、まだ十分に使いこなせていません。

今回の旅行写真は、スマートフォンでの“初”撮影です。ふだん使いで(デジタル・カメラより)手軽に写真が撮れるとあって、人気なのも頷けます。

・・・でも、デジカメの画像を見慣れた目には(階調の乏しい画質が)物足りない。

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