富士見台クリニックの診療所の日々 倉庫

2012年02月

2012/02/26  トリプルチェック


富士見台クリニックは院内処方です。 院外処方は院内処方より支払額が高くなることご存知ですか?。院内処方の報酬算定が、処方料、調剤料、薬剤料を基本としているのに対し、院外処方の報酬算定は高く設定された院外薬局の調剤料のほかに調剤基本料、薬剤服用管理指導料等が加算されてます。患者さんのために朝昼晩と薬剤を分包することがありますが、院外薬局では有料ですが診療所では無料のサービス。 最近は多くの診療所が院外処方にしてますが、 患者さんの経済的負担や院外薬局に足を運ぶ負担の少ないことから、そして診療所の診療行為すべてを診療所の受付スタッフの「お大事に」の言葉で終わらせたくて院内処方を続けてます。

院内処方で怖いのは薬の間違い。間違いが起きないように、診療所を始めてから必ず医者と看護師と事務職員でトリプルチェックしてます。診察中に薬の名前を読み上げながら薬の確認作業しているのを見て何やってんだろと思われた患者さんも多いと思います。あれです。手間はかかるけど大事な作業です。
「先生、処置が入ってませ〜〜ん」。1日に何十回と看護師さんから言われてます。勝ち誇ったように..(^^; 。電子カルテを使ってると、診療記録と処方箋入力だけでなく行った医療処置すべてをコンピューターに入力しないと治療代請求ができません。処置入力を忘れてもお金がかからないサービス治療になっちゃうだけで患者さんには迷惑はかかりませんが。今日は安いなと思ったら..... たぶん入力忘れ。僕の仕事にも看護師さんと事務さんから毎日毎日チェックがかかってます。


2012/02/23  インフルエンザの登校停止期間


昨日は朝から頭と節々が痛い一日でした。今朝はずいぶん良くなってましたがインフルエンザが心配で検査してみました。陰性でした。医者がインフルエンザになったら患者さんにうつさないために休診にするしかないんでしょうね。

インフルエンザを発症した子供の出席停止期間を延長すると文部科学省から発表されました。学校保健安全法の施行規則(省令)で「解熱後2日」と定められていましたが、新しい薬の効果でウイルスが残っていても熱が引き2日を過ぎても感染力が続くことから、「発症後5日」の出席停止を条件に加えられました。幼稚園児については、解熱後の停止期間も2日から3日に改められました。

インフルエンザかなと思ったらインフルエンザの検査を受けましょう。


2012/02/11  春の花に誘われて





空を見上げると雲が一直線に並んで輝いてました。目に見えない自然の持つエネルギーのうねりで作り出される光景を目にし、自然の持つエネルギーの大きさを改めて感じました。

風はまだ冷たく春の訪れが待ち遠しく感じる日々。かずえさんが玄関に春らしい生け花を活けてくれました。チューリップと椿とスターチスと菜の花になんと桜。昨夜は豊橋緊急医当番でスタッフら4人で待機しているところに突然地元の同級生3人が寿司とビールと焼酎を持って遊ぶに来てくれました。暇で寂しかろうと..... 正解 (^^; 。無茶をした若い頃の話や来年の還暦祝いの話で盛り上がり2階のスタッフルームは田舎の居酒屋状態。 真夜中は真っ赤な顔した連中を家まで送り届ける運転手。心の中に温かな春の風が吹き抜けた。

2012/02/06  銀塩写真の美しさ




胃がん検診は各医療機関で胃のバリウム検査を行い病変がないかどうか判断してますが、そのあと医師会の読影委員会の先生方がレントゲンフィルムを再度読影し病変がないか最終判断してます。胃がん検診に携わって長いのですが、初めて胃のレントゲンフィルムが読影委員会で「読影困難」と判断されてしまいました。研修医の頃、先輩から「こんな写真読めねえよ」と言われて以来かな。原因はデジタル化された透視機器の画像処理。透視では見えていても撮影するとフィルムの諧調がすっ飛んでしまう。デジカメで「白飛び」した部分の情報が飛んでしまうのと同じです。メーカーに機械の調整を依頼したり撮影時にコントラストの強い部分をカバーして撮影するようにしているのに.....残念。 胃のバリウム検査は検査の段階で病変がないかしっかり観察することがとても大事であり、出来上がったフィルムを見て病変を探すものではありません。一瞬を捉えたレントゲンフィルムだけみて病変を判断する読影委員会は難しい判断をされていると思います。 今どきの安価なデジカメでも画像がすっ飛ぶことは少なくなっているのにうん百万円もする機械で簡単に飛んでしまうのは悲しい。白黒フィルムの焼き付けで現像液に浮かび上がってくる銀塩写真の諧調の美しさが懐かしい。