モノつくり畑<生産設備>を設置するエンジニアのために >熟練作業の自動化            3282

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熟練作業の自動化

かしめ作業

 作業者が円筒状の薄い銅板を、同じく円筒状の本体部に金属のへらで、かしめていた。かなりの力を要すると共に薄い板に傷をつけ無い様にかしめるのには熟練が必要だった。
自動化方法;先ず、本体部と銅板を組み合わせた物を専用の合わせ型でつかみ、モーターで回す次に、コマのように回転する円盤をX−Y−Zに動くNC制御ロボットを使い、へらの代わりに銅板をかしめる。
課題; 本体部と銅板の厚さが部品ロットにより微妙に変化するのでうまくかしまらない時がある。
   そんな時プログラムを変更して対応していた。かしめ力を検出すれば調整作業が無くせると思われる。

火炎ろう接  

 作業者が、火炎の強弱を調整しながらワークを加熱し、ろう材が溶ける温度になった時に、細い棒状のろう材を接合部に供給する。加熱位置の調整とろう材を供給するタイミングには熟練が必要だった。

自動化方法;トップページの写真の機械は作業者がテーブルを回転させるので、ある程度熟練が必要だが温度を検出して火炎の強さをコントロールすれば一定の時間で回転しても品質は安定する。ろう材を自動的に供給するものも製作した。
    さらには、バーナーの位置をX−Y−Zロボットにより動かして熟練した作業者と同様にろう接ができるようになるものも製作した。
課題;温度によって火炎の強弱を変えるためのプログラムとコントロール用の制御弁の選択が重要。応答性が特に要求される。制御弁はアナログ制御をしたが、耐久性の高いものでON.OFFを繰り返す方法もためしてみたい。

 ろう接用の自動機は数多く手がけた。もし、「月に工場があれば簡単にろう接できる」と実現不可能なことを願ったりした。ろう接はフラックスなしでするように製品を変更するか、
溶接に置き換えを考えていくのが無難である。完全に真空状態であれば話が別であるが・・・

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