Collins社の軍用無線機の色々なマニュアルを見ていると、度々Delay Equalizerとの文字
に出くわし、多分Filterの群遅延特性を改善するものだろうと想像していたが、どのような
ものかがサッパリ分からなかった。
最初にこのEqualizerを見たのは、とあるオークションに出品されていて物は試しにと2個手
に入れたが、資料も無く図面も無い状態でこんなもの使えるかな.....と思ってジャンク箱の
片隅に長い間眠っていた。

HF８０シリーズの２CH　出力２００mwのExciterで、これらの機械の２CHの意味はLSB&USB専用のフィルター-を持ちそれぞれあるいは両方(ISB)同時にデーターまたは音声を送信できる。構成は、４５０KhzでSSBを発生し109Mhzに変換された後、各周波数に変換される。周波数ステップは、シンセサイザー基板を挿入することにより、最高１Ｈｚステップまでの分解が得られる。
HF-8010Aはメカニカルフィルター、HF-8014Aは大型のクリスタルフィルターを使用している。

図面から読み取ると、オーディオ段に入れて使用するもので、Delayラインのゲインは
0db、指定されたFilterを使用し調整した場合、Delay Timeが20ミリセコンド以内に収まるようだ。
主としてデーター通信用で、波形歪を補正するために使われているようだが、手に入れた
ボードは送信用のIFボードだ。
現在、本体とボードの接続および調整法を検討している段階で、まだ詳しいレポートは出
せないが2008年の課題としたいと思っており、後日おいおい掲載してゆきたい。

永い眠りの間、URG-2の回路にそれらしきものがあるのが分かり、久々の登場となった
のだが、良く分からずどうした物かと思い、Collins社のFilterのカタログにそれが載ってい
るとの事で調べたがいまいち分からずで、再び眠りに着こうとしていたが、そんな時ある
記事にこのEqualizerとよく似た物が乗っかったボードを発見。
早速、先方と連絡を取ってどうにかこのボードと図面を手に入れたのが下の写真だ。

Collins Delay Equalizer