Title9-3.GIF (2758 バイト) Europe387年   

379年 gya_l_bg.gif (1060 バイト)   gya_r_bg.gif (1063 バイト) 394年

ブリタニア総督マクシムスの反乱

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概要

テオドシウス1世が西方をグラティアヌス、ウァレンティアヌス2世に治めさせ、共治皇帝となり、帝国を再統一する。383年ブリタニア総督のマグヌス=マクシムスがブリタニア軍団に擁立され、皇帝を称して、大陸に進出。二人の皇帝を破り、テオドシウス帝も一時マクシムスを共治皇帝と認めざるをえなかったが、マクシムスを破り、帝国を掌握しなおした。

 

テオドシウス帝による帝国再統一
379年

東ローマ帝国の共同皇帝テオドシウス1世(379〜395)帝国再統一を図る。ウァレンティアヌス2世はイタリア・イリュリクム・アフリカを、グラティアヌスはガリア、スペイン、ブリタニアを統治。(注;ウァレンティアヌス2世が支配したアフリカには、カルタゴ以西は含まれない可能性もある。)

380年 テオドシウス1世、テッサロニケ勅令;東方でアリウス派を禁止、アタナシウス派を正統信仰とする。
グラティアヌス、東ゴート族とヴァンダル族をパンノニアに移住させる。
テオドシウス1世、西ゴート族をマケドニアに移住させる。
381年 コンスタンティノープル公会議;ニケーア信条に基づく三位一体の正統信仰を定め、アリウス派など異端を国外追放。キリスト教が国教となる。
382年 テオドシウス1世、西ゴート族と和約締結;軍役を代償に同盟者として、モエシアとトラキアへ移住を認める。
383年 ブリタニア軍団総督マグヌス=マクシムス、皇帝に擁立され、ガリア、スペイン征服のため、大陸に渡る。(-388)
テオドシウス1世、息子アルカディウスを共治皇帝とする。(-408)
グラティアヌス、マグヌス=マクシムスにリヨンで敗れ、暗殺される。
384年 テオドシウス1世、マグヌス=マクシムスを共治皇帝と認める。(-388)
ローマ教皇シリキウス即位(-398)、現存する最古の教皇法令を出す。
386年 ヒッポのアウグスティヌス、回心。翌年、キリスト教に改宗。
東ゴート族、ドナウ河を渡るが、ローマに撃退される。
387年 テオドシウス1世、アンティオキアの反乱を鎮圧
マクシムス、イタリアを占領し、ウァレンティアヌスは東方へ逃亡。
ローマ、ペルシア、アルメニアを分割。
388年 テオドシウス1世、マクシムスをシスキアで破り、アクイレイアで処刑。
389年 テオドシウス1世とウァレンティアヌス2世、ローマに凱旋。
390年 テオドシウス1世、テッサロニケの反乱を鎮圧し、市民7,000人を虐殺。
ミラノ司教アンブロジウス、テッサロニキの総督を殺したという理由で7,000人の市民の虐殺を命じたテオドシウスを破門とする。
391年 異教信仰の全面禁止令;アレクサンドリア司教テオフィルス、セラピス神殿を破壊。
392年 ウァレンティアヌス2世、フランク人武将アルボガストの反乱によりガリアのウィエンナで殺害される。
アルボガスト、ローマ貴族エウゲニウスを皇帝に擁立(-394)、ローマ内乱。異教反動の最後の抵抗。
エウゲニウス、異郷寛容令を出す。
ヴァンダル族の将軍スティリコ、ゴート・アラン・フン・バスタルナエ諸族をドナウ河畔で破る。
393年 ホノリウス、共治皇帝となる(-423)

資料 塩野七生 『ローマ人の物語XIV キリスト教の勝利』
石橋秀雄他 『世界史大年表』
サイモン・ジェンキンス 『ヨーロッパ全史』