漢方医学・鍼灸学 による独特な痛みを解消するペイン治療
頸椎症と鍼灸治療
Q&A
Q:中年や年配の方が、首から肩、腕、指先にかけてしびれて痛い、つらくてたまらないと言われるのを良く聞きますが、どうしてそのようになるのでしょうか?
A:首から指先までのこのような症状の多くは首の骨(頸椎)を通る神経(脊髄や神経根)に問題があり、整形外科では頸椎症と言い、中年の40%の人にこの 症状が見られます。これは加齢や骨の変形により、脊髄や神経根が圧迫されて発症するものですが、スポーツや外傷などが原因で発症することもあります。
Q:頸椎症とはどんなもので、どのように対応することが大切ですか?
A:頸椎は7段の骨で構成されていて、特に5番・6番、次いで6番・7番の頸椎骨に最も多く変形が見られます。この変形により、そこを通る神経根が圧迫さ れて、関連部位の首の後ろから肩甲部、腕、指先にかけて痛みや、しびれ、知覚鈍感、握力の低下などの症状が現れます。とくに自転車に乗った時や、腕を直角 に挙げた時などには神経根の出口が更に狭くなるために、異常をよりひどく感じることになります。
このような症状が現れた時には、神経を圧迫から早く解放すればするほど治癒率は高くなるため、早く受診、治療することが大切となります。治療を諦めたり、 放置したりすると、腕の筋肉は萎縮してしまい、力が入らなくなったり、精細巧緻な動作などもできなくなることもあります。
Q:どのよう治療方法がありますか?
A:西洋医学の「対症療法」と中国医学の鍼灸漢方での「原因治療」があります。
西洋医学の対症療法では、消炎鎮痛剤を服用したり、神経のブロック注射をしたり、首の牽引や湿布の外用などの治療方法が一般的ですが、これらは一時的なもので、改善されても再発したりし、なかなか完治まではいかない場合が多く有ります。
中国医学での原因治療では、血行障害(血の巡りが悪い・血の淀み)によって、神経や組織が圧迫され、栄養が隅々まで行き渡らなくなった結果、引き起こった 症状であるとしています。治療は、症状の有る部位の経穴ばかりでなく、体幹部、足の経穴にも刺鍼をすることにより、全身の血の巡りを改善し、体力増強を図 ることにあります。経穴は神経が走行している部位に存在するものが多いため、圧迫された神経を直接刺激し、活性化さすことが出来るため、ほかの治療法に比 べより多くの効果が見られます。また漢方の桂枝茯苓丸やサプリメントである田七などの服用も大きな効果を上げます。
そういった面から中国医学の補完・代替は、即効性もある根本的な治療法と言っても過言ではないため、積極的に治療を受けて見ましょう。
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