代表挨拶

アフターコロナの時代に向けて


 このたび、千葉県TEACCHプログラム研究会の代表を拝命しました、山中暢厳でございます。分に過ぎた役を仰せつかり、誠に恐縮しております。
 広報「森」でも申し上げましたが、令和6年1月1日に起きました石川県能登半島地震、羽田空港での飛行機衝突事故に係る関係者の皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げます。 千葉県におきましても、スロースリップ現象による地震が2月下旬から続いておりまして、何気ない穏やかな日常のありがたさを痛感しているこの頃です。
 さて、千葉県TEACCHプログラム研究会は、今年、23年目を迎えました。私事になりますが、この千葉県TEACCHプログラム研究会との関わりは、今から22年前の平成14年、千葉市ハーモニープラザにて、「光とともに」の原作者である戸部けいこさんの記念講演が行われた当会の創立記念式典及び総会の際に、会員として参加しましたのが始まりでございます。
 その後、会員として、各連続セミナーに参加し、講師の方々の素晴らしい御講義や実践を伺ってまいりました。当時、特別支援学校の一教員として参加していた私にとって、自閉症のあるお子さんへの適切な関わりを学んだり、担当していたお子さんの保護者の方もセミナーに参加されておりましたので、御家庭と学校が情報共有をしながら連携したりと非常に貴重な場となっていました。
 平成20年から、運営委員として携わり、現在に至っております。 令和2年2月28日の新型コロナウイルス感染症の感染防止に係る対策、全国一斉臨時休業開始から緊急事態宣言、まん延防止等重点措置など、3年間の自粛生活を経て、令和5年5月8日をもって、新型コロナウイルス感染症は5類に移行しました。予測困難な時代、未知の状況である、このアフターコロナの時代、文部科学省は、「令和の日本型学校教育」の構築を目指し、一人一人のお子さんが自分のよさや可能性を認識し、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の担い手となることが必要だとしています。自閉症のあるお子さん、成人の方も、自身の可能性を信じ、周りの人と協働し、豊かな人生を送ることができる社会の担い手となる、そんな社会の実現を信じてやみません。その実現のために、千葉県TEACCHプログラム研究会は、今年度も、連続セミナーを6回、実践セミナーを1回、開催する予定です。また、コロナ禍同様、連続セミナーにおきましては、集合型対面研修とオンデマンド動画配信研修のハイブリッドで運営してまいります。 
 結びに、福祉関係、教育関係、会員の皆様のお力添えを賜り、千葉県TEACCHプログラム研究会は、23年目のスタートを切ることができました。今後とも、御支援御理解御協力を賜りますようお願い申し上げますとともに、自閉症のある人もない人も、ともに支え合い、寄り添いながら、一つでも笑顔の多い毎日が続く一年でありますよう祈念しまして、代表挨拶と代えさせていただきます。今年度も、千葉県TEACCHプログラム研究会をよろしくお願い申し上げます。

千葉県TEACCHプログラム研究会 
代 表    山 中  暢 厳