LCACの運用ルールを厳守させよ
平和委員会など佐世保市へ申し入れ

 このところ米海軍佐世保基地のLCACの原則外運用が目立っています。米軍は「エンジンテストを含むLCACの運用については、毎週火曜日と木曜日の午後1時から午後4時まで」行なう旨、佐世保市に通知をしています。しかし最近では午前中の運用や火曜・木曜以外の運用が多くなっています。2月7日、佐世保原水協と佐世保平和委員会の代表3人が、LCACの運用ルールを守らせるようにと佐世保市長に対して申し入れを行いました。

 山下千秋・佐世保原水協理事長らは、「最近の米海軍の LCAC訓練は激しい。火曜・木曜の2回、1回につき午後1時から4時まで、というルールが無視され、なし崩し的に訓練が拡大されようとしている。ルール違反の実態を明らかにするとともに、ルールを守らせるように米軍に抗議すべきだ」と主張しました。

 対応した原口優秀基地対策室長は、「市としても憂慮しており1月31日、佐世保基地のティルマン・ペイン司令官に対し、文書で申し入れを行った。司令官から『努力する』との回答を得た」ことを紹介しました。
 また原口室長は、ルール違反の実態について、平成14年度は82回の運行中12回、平成15年度は99回中17回、平成16年度は84回中17日、平成17年度はまだ年度途中だが84回中52回となっており、最近のルール違反の回数が顕著に増えていることも明らかにしました。騒音は東浜町で地下鉄の車内に匹敵する82.34デシベル(本年度平均)になるといいます。


佐世保市長 光武 顕 様

米軍のLCAC 運行訓練について
佐世保市当局との約束を守るよう求める申入れ

 西部方面隊普通科連隊の米国本土での「敵前上陸訓練」、熊本での日米合同指揮所演習、大分・日出生台での米海兵隊実弾砲撃演習など、九州近辺で、米軍や自衛隊の実戦訓練が盛んに行われています。

 私たちはこうした戦争につながる訓練は一切中止を求めるものです。

 こうした中で、佐世保港内では、米海軍LCAC部隊が恒常的に運行訓練を行っています。

 その際、米軍が、当初佐世保市当局と約束していた「訓練は火曜と木曜の午後1時から4時まで」とする事項を無視している実態が目立ってきました。なし崩しのLCAC訓練時間拡大がすすむのではと危惧しています。

 さらに今回、米本土で、相浦の西部方面隊普通科連隊が、米海兵隊の指導の下で、揚陸艦やLCACを使った敵前上陸訓練を行っていることを考え合わせると、米海軍と自衛隊との共同実戦訓練が、佐世保近辺でもなされるのではないかと懸念しています。

 米軍がこれまで行ってきた、LCAC訓練の約束違反の実態を明らかにして、これに抗議するとともに、訓練を行うなら少なくとも約束事項は守れということを、米軍にきびしく要求してもらいたいと考えます。

 上記の趣旨に基づき、次のことを要請します。

要請事項

  1. 米軍のLCAC運行訓練について、佐世保市当局との約束に違反している実態を明らかにし、米軍に抗議されること。
  2. LCAC運行訓練を行うなら、佐世保市当局との約束事項を守るよう、米軍にきびしく要求されること。

原水爆禁止佐世保協議会 理事長  山下千秋
佐世保市平和委員会   会長   篠崎義彦

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