日米共同揚陸輸送演習始まる
フォートマクヘンリーと「おおすみ」


海自輸送艦「おおすみ」(左)と米揚陸艦フォートマクヘンリー(米海軍ホームページ)

 2月5日から8日まで、佐世保基地配備の米ドック型揚陸艦フォートマクヘンリーと海自輸送艦「おおすみ」が横須賀から駿河湾にかけての海域で日米共同揚陸輸送演習を行なっています。フォートマクヘンリーは2月2日に2隻のLCACを積んで佐世保港を出港していました。この演習は今回が2回目で、最初の演習は1999年7月に呉の沖合で行なわれています。

 海上幕僚監部はこの演習を「輸送特別訓練」という名称で呼び、「日米の輸送部隊間における連携要領を演練し、海上輸送に関する戦術技量の向上を図る」ものとしています。
 演習は人員の交換、通信訓練、戦術的機動作戦、両艦の間でのLCACの相互運用などが含まれ、8日には米軍の沼津海兵訓練場でLCACなどを使った揚陸演習が行なわれる予定です。日米間でお互いのLCACをウェルデッキに回収し、発進させるのは初めてのことです。

 フォートマクヘンリーのマイケル・タラガ艦長は「この共同演習はお互いの艦船での交差訓練と揚陸艇の回収を通して、それぞれのウェルデッキの操作と揚陸手順に慣れ親しむために立案された。この連携はいかなる不測の事態に対して独自に対応することが求められる状況下で多いに役立つ」と述べています。

 輸送艦「おおすみ(LST4001)」はフォートマクヘンリーと同じような形態と能力を持った揚陸輸送艦(LST)で、米軍と全く同じLCACを2隻、CH-47ヘリを2機、CH-60J哨戒ヘリを2機搭載することができます。
 佐世保の相浦駐屯地に配備されている陸自西部方面普通科連隊はアメリカ本国で米海兵隊から敵前上陸訓練の手ほどきを受けています。そしてまた海自輸送(揚陸)部隊も米強襲揚陸部隊からノウハウを学んでいます。まさに自衛隊が米軍と一緒に軍事行動を担えるよう訓練を積み重ねているのです。