相次ぐ米兵の犯罪
佐世保で、ひき逃げ事件

 このところ米兵による犯罪が多発しています。佐世保でも、ひき逃げ事件が起こされました。「綱紀粛正を求める」と何度繰り返されたことか。それでも一向に無くならない米兵の犯罪。地位協定の抜本的な改定以外に市民の安全を守る手だてはありません。

 1月7日午前0時45分ごろ、強襲揚陸艦エセックスの2曹、マイケル・ゴンザレス容疑者は佐世保市山県町の駐車場から乗用車を運転して市道に出る際、前を歩いていた女性の左足の甲をひき、そのまま逃げるという事件が起きました。女性は約1週間のけが。

 ゴンザレス容疑者はその後いったん自宅に車を置いて、タクシーで現場近くに戻りました。居酒屋にいるところを通報され、業務上過失傷害と道交法違反(ひき逃げ)の疑いで逮捕されました。当初は容疑を否認していましたが、同署から連絡を受けた上官らが駆けつけると一転して「足をひいた認識はあった。自分がやりました」と容疑を認めたといいます。

 佐世保基地は6日、横須賀市での米兵による女性殺害事件を受け、9日までを「反省の期間」として設定すると発表したばかりでした。

 昨年12月22日には米海軍厚木基地所属の女性水兵が東京都八王子市でひき逃げ重傷事故を起こして逮捕されました。しかし「公務中」を理由に日米地位協定などに基づき即日釈放されていたことが12月28日になって分かりました。児童3人がひき逃げされたにもかかわらず、警視庁八王子署は、マスコミに対し広報しなかったのです。容疑者の身柄は依然として米海軍にあります。

 今年1月3日、横須賀市の雑居ビルで近くの派遣会社員が殺害され、空母キティホークの一等航空兵ウィリアム・リース容疑者が在日米軍の調べに対し、犯行を認めました。神奈川県警は外務省を通じて起訴前の身柄引き渡しを求め、1月7日に強盗殺人容疑で逮捕しました。

 1月7日未明、沖縄県北谷町の米軍キャンプ・瑞慶覧内の兵舎前で、配車依頼の電話を受けて待機中だったタクシーの男性運転手が、建物の陰から出てきた米兵と見られる外国人の男に運転席の窓越しにナイフを突きつけられ5000円を脅し取られました。