陸自の武装軍事パレードに反対する!
隊員は繁華街で初めて銃を携行


抗議行動を展開する佐世保平和委員会の人たち

 9月17日、陸上自衛隊相浦駐屯地に配備されている、対テロ特殊部隊(西部方面普通科連隊)の隊員約240名が、買い物客でにぎわう佐世保市のアーケード街で武装軍事パレードを行ないました。部隊発足後、4年連続してのパレードとなり、年々中身がエスカレートしてきています。

 佐世保原水協と佐世保平和委員会は約1時間の抗議行動を展開しました。25名が参加し、市民にチラシを配って「のどかな暮らしの中に、なぜ小銃や迷彩服が必要なのでしょうか? 相浦駐屯地からイラクへ派兵された隊員の任務は警備であって復興支援ではないのです。 自民党は憲法9条を変えて、海外で戦争ができる草案を発表しています。ひとつ一つのことが戦争への道につながっていきます。みんなで平和の声をあげましょう」と呼びかけました。


「小銃」を抱えて繁華街を武装パレードする隊員たち

 3年前の部隊発足時の最初のパレードは、市制100周年の関連事業として行われました。このときは佐世保市から「過激すぎる」との批判を受けて、当初予定していた武器は携行せずに迷彩服のままアーケード街を行進しました。一昨年は「自衛隊の普通の姿を見てもらいたい」と、佐世保では初めて武器を携行してのパレード。時間はわずか10分間でしたが国道の一部を通行止めにして行いました。昨年は「9.11」にあわせ、同じ国道で行ない、海上自衛隊の音楽隊を先導させました。

 今年は駐屯地創立50周年行事として、再び、アーケードで、しかもマシンガンのような「小銃」と機関拳銃を携行して行ないました。実弾は入れてはいないと言いますが、市民への配慮もかなぐり捨ててしまいました。佐世保市も「市民の理解も広がっている」と観閲台設置を許可しています。アーケードの放送でも、きょうのパレードの紹介と、翌日の駐屯地一般公開のお誘いを行なっていました。

 徐々に中身をエスカレートさせることで「自衛隊の普通の姿」が市民に刷り込まれていっています。そして今、憲法「改正」が具体的政治日程にのぼってきています。自民党の発表した改憲草案では9条にあった、「戦争しない」「戦力は持たない」「交戦権の否認」いずれの言葉もはずしました。逆に「自衛軍」という軍隊を持つこと明記し、まさに、自衛隊を軍隊として認め、海外で戦争できるようにするというものです。この危険な流れを食い止めるために世論と運動を大きく広げましょう。

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