強襲揚陸艦ボクサー寄港
5月17日、米強襲揚陸艦ボクサーが佐世保港に寄港し、赤崎岸壁に接岸しました。6月に行われるオーストラリア軍との合同訓練に向かう途中で、乗組員の休養、物資の調達、燃料の補給のために立ち寄りました。随伴艦のイージス・ミサイル駆逐艦ジョン・ポール・ジョーンズも寄港し、立神岸壁に接岸しました。 またボクサーに搭載していた2隻のLCAC(エアクッション型揚陸艇)は港外で降ろされ、崎辺駐機場まで自走し、上陸しました。ボクサーは出港時に、現在佐世保に配備されている6隻のうち2隻のLCACを搭載し、母港であるサンディエゴでLCACは修理されることになっています。 この5月、ACU5(第5強襲揚陸部隊)は傘下の西太平洋分遣隊に所属する崎辺の6隻のLCACの「艦艇態勢評価」が完了したことを報道しています。LCACは毎年「艦艇態勢評価」を行なって今後の揚陸操作・訓練態勢が整っているか点検をしています。ACU5の親部隊からやってきた検察官と技術者が、エンジンを取り出して分解し、各部品がガスタービン・エンジンに必要な耐久性を持っているかどうか調べます。もし壊れていたり、規格以下の部品は交換します。「艦艇態勢評価」は単に、他の方法では見えてこない問題を顕にするだけでなく、人命を救うことでもあるといいます。合格か不合格の検査ではなく、生か死かの検査だと米第7艦隊のホームページでは指摘しています。 ボクサーはこの「艦艇態勢評価」で不合格となった2隻を持ち帰ったと見ることができるでしょう。昨年3月末にも寄港し、同じように2隻のLCACを交換して、サンディエゴに搬送しました。現在、横瀬貯油内に建設が進められている新駐機場が完成すれば、佐世保でのメンテナンスが可能となり、このような交換は必要なくなるのでしょう。それは海外の殴り込み拠点であるハブ基地としての機能強化に他なりません。 【関連記事】 |
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