強襲揚陸艦ボクサー佐世保寄港
LCACの交換だけか?


エセックスが使っている岸壁に接岸したボクサー

 3月30日午前10時過ぎ、米軍佐世保基地に米強襲揚陸艦ボクサー(母港:サンディエゴ)が寄港し、同型艦のエセックスが通常使っている立神第7・8岸壁に接岸しました。佐世保配備以外の強襲揚陸艦の寄港は初めてのことです。また搭載していた2隻のLCACを港外から自走させ、崎辺駐機場に上陸させました。佐世保配備以外の揚陸艦からLCACが崎辺に駐機したのも初めてのことと思われます。

 ボクサーの今年に入ってからの動きは1月下旬からフィリピン、2月上旬にシンガポール、インド洋、2月中旬からアラビア湾に展開。3月上旬には再びインド洋へ。ゴアに停泊後、佐世保に寄港しています。今回、随伴艦とみられる横須賀配備のミサイルイージス艦カーティス・ウィルバーも寄港しました。

 報道では、ボクサーはサンディエゴへ戻る途中であり、崎辺の定期検査・修理が必要な2隻のLCACをサンディエゴに搬送するための寄港とされています。交換となるLCAC2隻を崎辺に駐機したということもうなづけます。


崎辺には5隻のLCAC。うち2隻はボクサーに搭載のもの。

 しかし、乗員・海兵隊約900人を載せて寄港し、修理を行なっているとも言われています。当のエセックスはこの間、ジュノーやフォートマクヘンリーなどと韓国でLCACを使った海兵隊強襲揚陸演習を行なっています。ボクサーの寄港は有効的な基地の活用とみることができるのではないでしょうか。現在、機能的な艦船修理施設も「思いやり予算」で建設中であり、燃料・弾薬の補給だけでなく、艦船修理部門でも拠点とされる可能性が高くなってきました。本格着工される新岸壁、そして新しい住宅の役割も見えてきます。