進む新型イージス艦の建造
戦艦武蔵建造の第2船台で


第2船台で船体の建造が始まっている新型イージス艦(05年1月27日撮影)。

 三菱重工長崎造船所の第2船台ではミサイル防衛にも対応できる新型イージス護衛艦の建造が進んでいます。昨年4月に起工し、今年8月に進水予定です。建造費は1,453億円で完成は07年3月の予定。また2隻目の新型イージス護衛艦も三菱が受注しており、今年4月に起工されるといいます。これで海上自衛隊は計6隻のイージス護衛艦を保有することになり、そのうち5隻を三菱が建造することになっています。

 これまで護衛艦の船体は香焼工場・長浜船台でつくられてきましたが、「護衛艦さざなみ」の進水後、長浜船台は03年秋に廃止され、04年10月から跡地に風力発電施設の生産ラインが稼働しています。

 いまイージス護衛艦を建造している第2船台は戦前、戦艦武蔵(1942年8月5日竣工、1944年10月24 日シブヤン海海戦で沈没)を秘密裏に建造したところです。海上自衛隊のインド洋戦時派遣、陸上自衛隊のイラク派兵、有事法制の制定、憲法9条「改正」の動きなどがある中、戦前と同じ場所で新たな戦闘艦の建造を手がけているのです。時代は再び戦争前夜そのものです。


左から第2船台、第1ドック、第2ドック。タンカーの位置は立神岸壁