舞鶴基地からインド洋へ
1月23日午後2時、海上自衛隊舞鶴基地から「イージス艦みょうこう」がインド洋へ戦時派遣されました。自衛艦派遣の累計は24隻(延べ32隻)で、うち護衛艦は19隻(延べ21隻;舞鶴配備の「はるな」と呉配備の「ひえい」は2回派遣)となり、海上自衛隊護衛艦隊群(「護衛艦隊旗艦たちかぜ」を除いて32隻)の6割を占めるに至りました。すでに本来の日本防衛の任務を大きく逸脱し、米軍が海外で起こす戦争への軍事協力の道を突き進んでいます。 「みょうこう」は現在インド洋で軍事活動を展開している「護衛艦ひえい」と交代し、「補給艦ときわ」を3〜5ヶ月間、「護衛」すると報道されています。もし派遣基本計画が延長されれば、おそらくその後は佐世保から「補給艦はまな」(4度目)などの派遣となるでしょう。 今回の「みょうこう」の派遣で、三菱長崎造船所で建造されたイージス艦3隻すべてが派遣されたことになります。あわせて同造船所で建造された護衛艦の派遣も10隻(延べ11隻)にのぼり最多となっています。→戦時派遣の実績 これまでイージス艦の戦時派遣は、その広範囲にわたる情報収集能力のために、憲法に違反する集団的自衛権の行使にあたるとして大きく報道されてきました。しかし今回は1月20日の海上幕僚監部の派遣発表も23日の出航の報道も限られた地域だけで、しかも小さな取扱いでした。陸上自衛隊のイラク派兵が重大な問題であることに間違いありませんが、その陰に隠れて、イージス艦の戦時派遣がもう省みられないのであれば、マスコミは集団的自衛権は問題ないと認めたことになり、その与える影響は多大なものがあります。「目新しい」ものだけに飛びつく報道のあり方も問われています。 |
||