佐世保への米原潜寄港
通算200回に

 今年3月7日、佐世保港への米攻撃型原子力潜水艦の寄港回数が通算200回に達しました。1964年のシードラゴン日本初寄港来、40年になります。1974年〜81年の間は入港が1隻もありませんでした。この期間は、佐世保基地が弾薬廠に「格下げ」されていた時期にあたります。強襲揚陸艦ベローウッドが配備され、佐世保基地が世界戦略の前進基地として強化される92年頃から寄港数は大幅に増加しています。さらにグアムの原潜修理基地の撤去にともなって、佐世保基地に高圧電力、スチームの供給施設が設置されています。
 米同時多発テロ事件以降、入出港に関する事前の情報は非公開となっていますが、この間の寄港はすでに27回を数えます。現在、アメリカは戦時体制にあり、通常艦船で唯一核攻撃能力を温存されてきた攻撃型原潜に核トマホークが搭載されている疑いは濃厚です。

 2001年に出されたアメリカの4年期国防見直しでは西太平洋に攻撃型原子力潜水艦の母港を置くことがうたわれ、グアム基地にロサンゼルス級の3隻の原潜が配備されることが決まりました。すでに「シティ・オブ・コーパス・クリスティ」と「サンフランシスコ」が配備され、3隻目は来春の予定です。東アジア重視の戦略でグアムを母港とする潜水艦が増えれば、佐世保への入港の機会も多くなり、東アジアの緊張がいっそう高まってくると思われます。


えひめ丸を沈没させたグリーンビルも98年に寄港している