福岡高裁、6月27日結審!
判決は秋頃か?
6月27日、長崎原爆松谷訴訟の福岡高裁の審理はすべて終了し、4年にわたる裁判は結審となりました。法廷では、松谷英子さんが意見陳述、福岡・京都・東京・長崎の弁護士5人も意見陳述しました。判決期日は後日、裁判所から連絡がありますが、秋頃ではないかと見られています。この日提出された個人署名は7万7900、累計48万7900となりました。目標の50万には、わずかに届きませんでしたが、厚生省、裁判所を圧倒する世論を作り上げたものと確信します。署名にご協力いただいた全国の皆さまに感謝申し上げます。
松谷さんの最終意見陳述
高裁での結審を迎えての声明
長崎地裁で完全な勝利をおさめた長崎原爆松谷訴訟が、厚生省の不当な控訴によって福岡高裁へ移って4年が経過し、本日、控訴審でのすべての審理が終了しました。長崎地裁への提訴以来9年に及ぶこの裁判を支えて頂いた弁護団の皆さん、署名・募金の呼びかけに答え、さらに裁判の普及につとめて下さった全国の皆さん、「支援する会」会員の皆さんに、心から敬意を表し、感謝申し上げます。
4年間の高裁での審理の中で、厚生省はDS86を唯一の拠りどころに、長崎地裁判決への挑戦を試みましたが、証人の証言によって原爆の被害の恐るべき実態が明らかにされ、提出された膨大な準備書面は、厚生省の却下処分の不当性をきびしく追及、また、最終盤にいたってはDS86そのものの信頼性も大きく揺らぎ、長崎地裁判決のすばらしさは不動のものとなりました。あわせて、国民をこのような被害にさらしても、なお被爆者に「受忍」を強いる国の姿勢の不当さも明かとなりました。全国からお寄せ頂いた48万7千筆の署名は、まさに被爆者行政に対する国民の怒りの署名といえるでしょう。
本日、この裁判の結審にあたり、私たちは裁判所が公正な判断にもとづいて厚生省の控訴を棄却されるよう期待するとともに、厚生省に対しては、判決を待つまでもなく、先の却下処分を取り消し、松谷さんの障害を原爆症として認定するよう強く要求します。
1997年6月27日
長崎原爆松谷訴訟を支援する会
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