音にもうひと味、スピーカーのマルチ・ウェイ化に挑戦 !!



フルレンジ一発のスピーカーは、音が明るくて高音から低音までの音の繋がりもとても自然です。
しかし、16cmを越すフルレンジになると多少の高音不足を感じるようになるのは事実です。
このページでは、そういった場合の高音不足を補うために、ツィーター(高音用スピーカー)を用いる方法を紹介します。
また、フルレンジは使わずにウーハー(低音用スピーカー)とツィーターを使った2Wayスピーカー、ミッドレンジ・スピーカー(中音用スピーカー) も用いた3Wayスピーカーまで紹介します。


注意しないといけないことは、フルレンジとウーハーは、直接アンプに繋いでも大丈夫ですが、 ツィーターとミッドレンジはそのまま繋ぐと壊れてしまうということです。
ツィーターとミッドレンジを接続するためには、コンデンサー「第1図」とコイル「第2図」を用いなければなりません。

第1図
 
第2図

始めにコンデンサーと、コイルについて説明します。

C=159,000/fcR (μF)・・・・・・@
  
L=159R/fc (mH)・・・・・・A
R:スピーカーのインピーダンス ,  fc:クロスオーバー周波数
  
第3図

コイル、コンデンサーなどを用いて高域カット、低域カットなどを行う回路をネットワーク回路といいます。
回路にはいろんな組み方がありますが主な組み方を「第4図」に表します。
@A式の計算結果をまとめたものが「第1表」です。

「第4図」の12dB/oct形ネットワーク(-3dBクロス)の計算式は、BCです。

L=225R/fc (mH)・・・・・・・・B
C=113000/fcR (μF)・・・・C

第4図
 6dB/OCT 形ネットワーク(3dbクロス)計算式
L=159R/fc (mH)C=159000/fcR (μF)
クロスオーバー
周 波 数
コイルの値(mH)コンデンサの値(μF)
スピーカーのインピーダンススピーカーのインピーダンス
16Ω 16Ω
100Hz
6.4
12.7
25.4
397.5
198.7
99.3
150Hz
4.2
8.5
16.9
265.0
132.5
66.2
200Hz
3.2
6.4
12.7
198.8
99.4
49.7
250Hz
2.5
5.1
10.2
159.0
79.5
39.8
300Hz
2.1
4.2
8.5
132.5
66.3
33.1
400Hz
1.6
3.2
6.4
99.4
49.7
24.8
500Hz
1.3
2.5
5.1
79.5
39.8
19.9
600Hz
1.1
2.1
4.2
66.3
33.1
16.6
700Hz
0.9
1.8
3.6
56.8
28.4
14.2
800Hz
0.8
1.6
3.2
49.7
24.8
12.4
900Hz
0.7
1.4
2.8
44.2
22.1
11.0
1000Hz
0.6
1.3
2.5
39.8
19.9
9.9
1200Hz
0.5
1.1
2.1
33.1
16.6
8.3
1500Hz
0.4
0.8
1.7
26.5
13.3
6.6
2000Hz
0.3
0.6
1.3
19.9
9.9
5.0
3000Hz
0.2
0.4
0.8
13.3
6.6
3.3
4000Hz
0.16
0.3
0.6
9.9
5.0
2.5
5000Hz
0.13
0.25
0.5
8.0
4.0
2.0
6000Hz
0.11
0.21
0.42
6.6
3.3
1.7
7000Hz
0.09
0.18
0.36
5.7
2.8
1.4
8000Hz
0.08
0.16
0.32
5.0
2.5
1.2
9000Hz
0.07
0.14
0.28
4.4
2.2
1.1
10000Hz
0.06
0.13
0.25
4.0
2.0
1.0
15000Hz
0.04
0.08
0.17
2.7
1.3
0.7
第1表



◎マルチウェイ・スピーカー

コンデンサとコイルの働きのところで述べたことを利用すれば、簡単にマルチウェイ・スピーカーを作ることが出来ます。
コンデンサとコイルの値を決めるときに@、A式でクロスオーバー周波数:fcを同じにして計算して作れば、その周波数より低い周波数をウーハー、 高い周波数をツィーターが鳴らす2wayスピーカーが出来るわけです。

◎音圧について

第11図
 
第12図
 
第13図

◎2Wayスピーカーの応用編



最後に

ツィーターなどを取り付けてのマルチ・ウェイ化の効果は絶大です。是非一度お試し下さい。