アイランド型のオープンキッチンはおじさん達には不向きだと前回書きました。そこで臭いのことも少しだけ触れましたが、最初は臭いのことは全く気がついていなかったのです。この「つぶやき」を書くために調べていて気がついたのです。
オープンキッチンではリビングダイニングに臭いがもれることが難点のようです。確かに遮るものがないと臭いが流れて広がっていくということは分かります。でもモデルハウスではそんなことは教えてくれないでしょうね。
家を建てる前に住んでいたアパートはコンロ部分は壁で仕切られた対面式のキッチンでした。対面部分の上部も棚になっていたので、仕切られている部分が多くありました。そのためか、このアパートでは臭いのことは全く気にならなかったのです。
結局このアパートの対面式キッチンを参考にして設計しました。ただし完全に仕切られるような工夫をしたのです。
図のように通路部分に連動の引き戸を付けました。そして対面部分にも戸を付けたのです(リビング側から見た図で、上の図の白色の部分が戸を開けている状態、下の図が両方の戸を閉めている状態)。この戸はほとんどが左側の食器棚の後ろに隠れているので、開けているときは気がつかないのですが、閉めると「どうしてこんなところに戸が?」と言われます。
この戸は臭いではなく音対策で付けたものです。食器洗い乾燥機はビルトイン型ではなく据え置き型を使っています。理由は「食器洗い乾燥機のホースをスッキリと」<2011年9月30日>で書いていますが、据え置き型だと音がうるさいのです。
アパートのときはこの音に閉口していたので、その対策として考えていました。通路部分と対面部分の両方を閉めると音はかなり小さくなります。
この2つの戸は音以外にも役立っています。部屋を仕切ることで冷暖房の効率も良くなります。夏の暑いときに火を使っていても、キッチンのクーラーが良く効きます。当然、キッチンを使わないときはリビングだけを冷暖房できます。
またリビングで客と話をしていても、キッチンで料理することができます。
広々とした開放的な空間は魅力的だと思いますが、チマチマと仕切られた部屋の方が落ち着いていられるおじさん達は貧乏性なのでしょうか。