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第4回阿佐ケ谷バリ舞踊祭
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第3回阿佐ヶ谷バリ舞踊祭「海を渡る祝祭」




第3回阿佐ヶ谷バリ舞踊祭 海を渡る祝祭 海を渡る祝祭 裏面
第1日8月7日(土)開演17:30
1.スカール・ジャガット Sekar Jagat
スカール・ジャガット 市川智子/車田れい子/富澤香寿美/松村綾子
バリアガ(バリにもともと住んでいる先住民)の村“トゥンガナン”スタイルの「ルジャン」という踊りからヒントを得て作られた歓迎の踊り。バリの芸術大学(ISI)の学長イ・マデ・バンダム氏夫人スワスティ・バンダムさんの作品です。
2.レゴン・ジョボッグ Legong Jobog
篠牧子/宮永佐久美 レゴン・ジョボッグ
古典叙事詩「ラマヤナ」から、スバリとスグリウォの猿の兄弟の物語。魔物を退治しようと洞窟に入った兄・スバリを弟のスグリウォがあやまって洞窟に閉じこめてしまったことから、兄弟の諍いが始まります。前半の優雅な舞いから一転、後半は葉っぱで互いを叩き合う激しい戦いに。
3.トペン・クラス Topeng Keras
トペン・クラス 大久保哲
トペンは仮面舞踊、また仮面そのものを指し、このトペン・クラスは「強さ」を表したもの。踊り自体に物語性はないものの、パテ=大臣の仮面が一般的。儀式の際にはマニス(優しさ。ダラム=王の踊りであることが多い)やトゥア(翁)とともにトペン劇の本筋に先だって踊られます。
4.クリンチ Kelinci
下川ゆかり/長谷川裕子/松田あゆみ/松田由紀子/若林めぐみ クリンチ
タリ=踊り・クリンチ=うさぎの意味であり、直訳するとラビット・ダンス。名前の通り、うさぎが戯れたり餌を探したりする様子を表現していて、ユニークな仕草が特徴です。バリでは学芸会のノリで、子どもたちによって踊られるのですが……。
5.八重山舞踊(神様に捧げる踊り……竹富島より)
八重山舞踊(神様に捧げる踊り……竹富島より)舞嘉利者(ぶがりしゃ)
弥勒(ミルク)節「ありがたい弥勒さまがこの島にいらっしゃった。さあ 豊年だ。お上のお許しもあった。踊りましょう、唄って遊びましょう。十日越しの夜雨が降り、五穀草葉をうるおしている。これこそまさに弥勒世(ミルクユー)ではないか……」。弥勒は、八重山では五穀豊穣をもたらす神さまで、豊年でみんなが幸せな世の中を「弥勒世」(ミルクユー)と言います。
昔、人々の暮らしは自然に大きく左右され、ときには生死に関わるものでした。十分な雨がもたらされ、蒔いた種がすくすく育つように人々は願いました。その神への願いの祭りが「種子取祭」(たねとりさい)です。この度は、八重山諸島でももっとも盛大に行われている竹富島・種子取祭の「庭の芸能」より、「真栄(まさかい)」、「馬乗者(うまぬしゃ)」、「まみどーま」を奉納させていただきます。
1--真栄(まさかい) 2--馬ぬ者(うまぬしゃ)
踊り手【大城千夏/大橋真琴/佐久間浩子/高田美穂/富野由子/永田幸江/名和美貴/宮薗あき子】 踊り手【小佐井悟/酒井智弘/平義智/田島玄太郎/辻浩司/中川寛章/宮下大志/山際利明/吉村仁志】
昔、白い米、もち米を得るため、人々は竹富島から西表島へと海を渡っていきました。青年・真栄もそのひとり。三日月(若月)が昇ったら、どうかそれを西表島にいる自分のことだと思ってください……と唄われています。
「馬に乗れるほどの出世をする」という人々の馬を持つことへの憧れと、馬への愛情の感じられる勇壮な踊りです。
3--まみどーま
踊り手【種蒔き:片岡勝子】【鎌:牛島茅子/大城千夏/大橋真琴/菊地宣子/佐久間浩子/鶴田留理子/永田幸江/西田さと子 】【鍬:城間知哉子/平明子/富野由子/姫野千鶴子/平澤彩子/宮薗あき子】【ヘラ=安済理恵/太田裕美/高田美穂/瀧花久美/名和美貴/野原裕子/船山博子/横田典子 】
うた【三線:大山泰則/澤渡嘉明/萬木忍】【笛:宮良政子】【太鼓:波照間史】
「まみどーま」は働き者の女の子。朝も早くに起き、目をこすりこすりしながら、大きな鍬を持ち長いヘラを腰に差して、畑へ元気に出かけていきます。そんな様子が表現されています。
6.レゴン・ラッサム Legong Lasem
レゴン・ラッサム狩野南/小林純子/高比良志乃
“バリ舞踊の華”レゴン舞踊の中でも、もっともポピュラーな演目。最初にチョンドンと呼ばれる女官役の踊り手が登場し、その後、ラッサム王(向かって左)とランケサリ姫(向かって右)役の2人のレゴンが現れ、物語が始まります。ランケサリ姫に恋をしたラッサム王は姫に求婚しますが、婚約者のいる姫は拒絶。怒ったラッサム王はランケサリ姫の兄に戦いを挑みます。凶兆の鳥・ガルーダがラッサム王の死を予言しても王はそれを振り切って戦場へ向かう、というストーリーです。
7.トペン・トゥア Topeng Tua
トペン・トゥア 松重貢一郎
仮面舞踊の重要な演目のひとつとして、オダラン(祭礼)の奉納には決まって踊られる曲。トペンは仮面、トゥアは老人の意味で、ユーモラスな中にも繊細さや優雅さもある踊りです。
8.モーヤー(カチャーシー)
舞嘉利者&お客さま モーヤー(カチャーシー)
八重山では宴席の結びに、両手を上げてひらひらとこねるような仕草が独特な自由参加型の踊り「モーヤー」をします。早弾きの三線に合わせて自由に踊り、見る人見せる人が一緒に踊ってお開きとなります。


第2日8月8日(日)開演17:30
1.ペンデット Pendet
ペンデット 斎藤麻由子/東裕子/日向未央/深崎彩恵子
色とりどりの花とともに皆さんを歓迎する舞踊。古い起源を持つ宗教的舞踊ですが、こうした舞踊プログラムの幕開けにもなる人気の高い踊りです。
2.アンタサルヤ Antahsalya
内藤愛/前田紀子 アンタサルヤ
バリで猿の踊りといえば有名なケチャックダンスやバロンダンスの猿が挙げられますが、この踊りは「ラマヤナ物語」の登場人物「猿の将軍ハノマン」をもとに近年創作された作品です。2匹の赤猿の森での生活や、それぞれのキャラクターがコミカルに表現されています。
3.タルナ・ジャヤ Teruna Jaya
タルナ・ジャヤ 小林純子
バリ北部ブレレン地方で始められた踊りで、クビャールという形式のガムランを広めたグデ・マニック氏作曲の初期クビャール(現在では古典といわれる)のひとつ。タルナは「青年」を意味しており、戦いに勝利し、恋にも成功を収めた若者の様々な感情を、女性の踊り手が表現します。
4.ウィラ・ルバノ Wira Rebana
大西淳/小原妙子/田村裕美/土屋弘実/林田圭緯子/細金久美 ウィラ・ルバノ
ガムランとジャワの片面太鼓ルバノ、バリ舞踊とシラット拳法のコラボレーション。オランダ統治時代、バリに駐在したオランダ兵の様子を、バリ人の目で楽しく取材した1982年の作です。
5.創作バラガンジュール(=行進のガムラン)「ラマヤナ・スカチタ2004」
Kreasi Balaganjur "Ramayana Suka Cita 2004"
創作バラガンジュール(=行進のガムラン)「ラマヤナ・スカチタ2004」 スカチタ 演奏:櫻田素子/I Putu Gede Setiawan(イ・プトゥ・グデ・スティアワン)/今西わかば/久保田京子/佐藤拓郎/竹内さおり/田仲文/新留美哉子/錦織照子/根岸久美子/藤縄真里子/森川裕子/渡辺泰子/他 担ぎ手:井澤健/植樹大/佐々木保/廣田幸司/八木和也 舞踊:尾崎元子/林宏子/水口秋/山室祥子/芳野未央
バラガンジュールの音色に誘われて、古代叙事詩「ラマヤナ」の登場人物たちが阿佐ケ谷の杜に現れます。
●イントロダクション
夕暮れの東京。雑然とした都会の一角にふわりと落ちた黄金の雫。突如、黄金の金属音が鳴り響き、一陣の風が南の空より舞い降りる。そして風が去った後には、ダンダカの森を行くアヨディア国の王子ラーマ、シータ妃、弟ラクスマナの姿が。
●シーン1
森にはたくさんの生き物たちが棲み、にぎやかな時を過ごしていた。そこにまばゆいばかりの美しい黄金の鹿がやってくる。その美しさに心を奪われたシータ妃のために、夫ラーマ王子は黄金の鹿を捕まえようとひとり、追っていく。
●シーン2
黄金の鹿と対峙するラーマ王子。しかしこの鹿は、ランカ国の魔王ラワナの策略によって家臣が化身したものであった。時すでに遅く、ひとり残されたシータ妃は、彼女に恋焦がれるラワナに無理やり連れ去られてしまう。これを知ったラーマ王子は、猿王ハヌマンの助けを得て、たくさんの猿の軍勢とともにシータ妃奪還へと向かう。
●シーン3
戦いの火ぶたが切って落とされる。不死身の魔王ラワナに猿王ハヌマンとラーマ王子が立ち向かい、激しい戦いの末、ついにラワナは力尽きる。
●エンディング ラーマ
王子はシータ妃とともに再び平穏で満ち足りた日々を取り戻した。弟ラクスマナを従え、明るい日差しの中へと足を踏み出す。突如一陣の風が巻き起こり、大音響とともに南国の夢は天高く舞い上がる。
6.ジャラン・テジ Jaran Teji
車田れい子/斎藤尚子/関口朋子 ジャラン・テジ
王女チャンドラキラナが男装して駿馬に乗り、許婚のイヌ・クルタパティ王子を探しに、お付の女官とともに旅に出る物語が題材になっています。騎士が馬に乗る巧みさや馬のユニークな動きが表現され、エネルギッシュで団結性のある動きと音楽は美しく、人目を引く芸術性を作り出しています。
7.バリス Baris
バリス 大久保哲
バリスはバリ男性舞踊の源。その力強くかつ華麗な舞にはバリ舞踊の魅力が凝縮されています。恐れを感じながらも一歩一歩前進していく、誇り高い戦士の張りつめた表情が見もの。今回はI Made Djimat氏のスタイルで。
8.テレック Telek
テレック石森保子/市川智子/佐味千珠子/鈴木理伊/宮薗あき子/松重貢一郎
精霊テレックと魔物ジャウックの仮面舞踊。これまで「テレック研究会」はここ神明宮で、グナクソ村、スミニャック村と、その地方独自の型をもつテレックを踊ってきました。今年は、芸術大学STSI(現ISI)が形を整え広めたと言われるスタンダードな型のものを。ギアニャール地方などの、もともとテレックがなかったり、あるいは廃れたりした村では、この型のテレックが踊られていることがあります。しかし、バリの他の芸能と同様、村から村へ、世代から世代へ伝わるときに独自のニュアンスが加わり、豊かな多様性を生み出しています。そんなテレックのひとつが遠く海を渡り日本へきて、私たち踊り手の身体を通して新たなラサ(味)が加わるとしたら、これもまたひとつの変遷の過程にあると言えるかもしれません。
9.ジョゲ・ブンブン Joged Bumbung
ジョゲ・ブンブン 演奏:岡部景子/関谷亮子/田仲文/藤縄真里子(以上Darma Kanti ダルマ・カンティ) +I Putu Gede Setiawan(イ・プトゥ・グデ・スティアワン)/櫻田素子/新留美弥子/渡辺泰子 舞踊:飯本留奈/三浦智江+岩田麻里/細谷尚子/間部佳世/水口秋/森川裕子&お客さま
ジョゲとは美しい女性を、ブンブンとは竹琴のアンサンブルを意味します。美しい女性が即興で踊りながら観客の輪の中に入り、気に入った方の肩を扇子でたたきます。踊り子からのご指名です! 気軽に、心に感じるまま踊ってみましょう。


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