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34-1:奈良井:宿場町



(写真は、「木曽の大橋」のライトアップ)

贄川宿から馬込宿までの「木曽十一宿」がある区間を「木曽路」と呼び、中でも、奈良井宿は、伝統的な建造物が良く保存されています。

また、旅人の土産物として人気があった櫛、漆器などの木工産業が盛んな場所でもありました。



奈良井宿は、難所の鳥居峠をひかえ、漆器店や櫛店を含め「奈良井千軒」と言われたほど賑わった宿場だったそうです。




写真は、奈良井駅です。




快晴で、気温も快適!


最適のウォーキング日和です!



奈良井宿の町並みは、「
重要伝統的建造物群保存地区」に指定され、
まるで江戸時代にタイムスリップした様です!



さすがに、平日でも観光客が町並みを散策しています。



まず、奈良井駅前の道路の反対側に、一段と高くなった崖に上る石段があり、これを登ると写真の八幡神社がありました。





八幡神社の前の小道を右折すると、その小道沿いに当時の雰囲気を残す
「旧中山道の杉並木」が少しだけ残っています。





今の道路より少し上の、この小道が江戸時代の旧中山道だったそうです。


この杉並木の先に地蔵堂があり、その前に、写真の「
二百地蔵」が並んでいました。



これは、明治時代に、鉄道・国道を開削した際に、奈良井宿の周辺の中山道から集められた地蔵なのだそうです。

崖の階段を降りて、JR奈良井駅前に戻ります。

JR奈良井駅前の先で、中山道から左斜めに入る道に入り、 JRのガードをくぐると、芝生の公園があり、その公園の端に、写真の
「木曽の大橋」がありました。


橋脚を持たない総桧造りの見事な太鼓橋です!



木曽の大橋を見てから、街道に戻り、さっそく奈良井宿の町並みを散策します。
















(伊勢屋)



上の写真は、270年も庄屋を務めた手塚家が、25頭の馬と25人の人足の管理運営をしていた
上問屋です。



現在は「上問屋資料館」として、当時の文書や道具が展示されています。(200円)







奈良井宿には、上と下に問屋があり、半月交代で問屋を請け負っていたそうです。

宿場町の中ほどに、「枡形」といって、写真の街道が右に曲がる所謂「
鍵の手」があります。






上の写真は、 江戸時代に櫛問屋を営んでいた「
中村邸」で、内部を資料館にして一般公開していますが、入口には、”会合出席のため閉館”の張り紙が!

残念!



上の写真は、私の本日の宿である「民宿しまだ」です。

民宿しまだ」の女将さんの話だと、200年くらい前の建物だそうで、天井が高く、写真の様に吹き抜けになっていて、大変趣のある旅館です。





実は、前日に、楽天トラベルのインターネットで、今晩の宿を検索したのですが、全て”2名以上の宿泊”となっており、一人旅の私には、全く役にたちませんでした・・・



そこで、島崎藤村の「夜明け前」の一節の下記の台詞が頭をよぎりました・・・

独り旅のものは宿屋でも断られるぜ。”と父は半蔵に注意した。

仕方なく、ブログで「奈良井宿 一人 宿泊」で探したところ、同じ一人旅の人が、「民宿しまだ」は良かった、と書いていたので、直ぐに電話予約しました。



(1泊2食付で8,000円)



写真を撮り忘れましたが、夕食は、すき焼き鍋を中心に、川魚塩焼や、キノコなどの山の幸が沢山で、非常に美味しかったです。



また、今日、宿の御主人が近くの山で採ってきたというマツタケを、別料金で、注文しました。(2,000円)


久しぶりに、マツタケをお腹いっぱい食べました!

芳しい香り〜!

すごく贅沢な食事に大満足!

平日ということもあって、宿泊客は、私の他に、中山道を一人旅しているという横浜のKさんだけでした。

夕食の時間は、Kさんに、気さくで親切な女将さんも加わり、3人で、街道歩き談話に花が咲き、大いに盛り上がりました。

先般の集中豪雨の影響が心配だったので、女将さんに状況を聞いたところ、大きな被害を受けたのは、このだいぶ先の南木曽地方で、この辺りは、もう大丈夫との事でした。

私のもう一つの心配は、熊の出没だったので、これについても、現状を聞いたところ、先週、
熊の親子が贄川駅周辺を散歩しているのが目撃されたそうです・・

怖っ!・・・

”この辺は、サルと熊は普通に生息しているんですよ。”

”いや、サルはいいけど、熊はちょっと・・・”

”熊に遭遇したという話はよく聞きますが、襲われたという話は聞いたことがありませんから。”

”ホッ・・・”

Kさんは、膝を痛め杖をつきながら歩いているとのことでした。

そこで、私が、東海道歩きで痛めた膝を完全に治した”特効薬”のサントリー”グルコサミン&コンドロイチン”をお薦めしておきました。
サントリー グルコサミン&コンドロイチン 360粒
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夕食後は、
夜の奈良井宿へ散策に出掛けました。 



旅籠の行燈がだけが、街道をぼんやりと照らし、夜の奈良井宿は、しーんと静まり返えって、完全に江戸時代の雰囲気です。



奈良井宿は、
標高900メートルということで、夜になると寒いです。



昼間に寄った「
木曽の大橋」へ行ってみます。

夜間の
ライトアップが幻想的で、見事!



見ごたえがあります。



英泉の浮世絵は、「奈良井宿」と題してはいますが、実際には、鳥居峠の「峰の茶屋」を描いています。

この茶屋を奈良井宿名物の「お六櫛」を売る店に不自然に仕立ててしまい、更に、峠の頂上からしか見えない
御嶽山をここの背景に持ってきて、強引に絵を構成しています。

ちなみに、私が奈良井に泊まったのは、御嶽山の噴火のちょうど1週間前でした。

店では、女房が客に
お六櫛を売っており、その奥の部屋では、主人がお六櫛を作成しています。

店の前の道では、荷物を下ろした人足が汗を拭いています。

33:贄川

34-2:奈良井・鳥居峠

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